静岡県は、総合特別区域法に基づき「ふじのくに新エネルギー倍増戦略総合特区」「ふじのくに太陽光発電促進農業総合特区」など4件の特区指定を国に申請する。
総合特区制度は、先駆的な取り組みで実現性の高い区域に、国と地域が政策資源(予算)を集中。さまざまな特例措置や支援措置を講じ、取り組みを支援する。年内に国が選定・指定する予定。
県が申請するのは、▽ふじのくに先端医療総合特区(国際戦略総合特区と地域活性化総合特区)▽ふじのくに環駿河湾“陸・海・空”物流活性化総合特区(地域活性化総合特区)▽ふじのくに新エネルギー倍増戦略総合特区(地域活性化総合特区)▽ふじのくに太陽光発電促進農業総合特区(地域活性化総合特区)―の4件。
先端医療では、革新的ながん診断装置・診断薬の研究開発の県内への拠点化を進めることで、医療産業の持続的な成長とともに、医療機器や部品・部材を提供する地域企業の活性化と雇用創出を狙う。
物流活性化では、県内の国際物流拠点とそれらを結ぶ高速交通ネットワークを最大限活用することで物流コストを削減し、利便性を向上。物流関連産業などの誘致・集積を促し、「日本の物流拠点」となることを目指す。
新エネルギー倍増戦略は、特区の対象を県内全域とし、太陽光発電と小水力発電、温泉発電の導入を促進。それぞれの事業の足かせとなっている規制の緩和や、財政・税制上の支援を求める。併せて県内企業による新エネルギー関連の新技術・新製品の開発を支援する。
農業での太陽光発電促進として、太陽光発電を利用した先進的な施設園芸と地域農業を展開し、将来にわたって日本の施設園芸・農業をリードすることを目標に置く。
(2011/9/28)
建通新聞社 静岡支社