四日市港管理組合は、2011〜14年度の4年間にわたる事業目標を定めたアクションプラン「四日市港湾戦略計画」をまとめた。長期構想や港湾計画の方向性を踏まえ、産業発展や都市・住民生活、自然環境に焦点を当てた四日市港の将来像について新たな荷さばき場整備など、ハード・ソフト両面の政策体制を盛り込んでいる。
同組合では、国際的な港湾間の競争や国の政策転換、大規模災害などに対する港湾の安全・安心確保や、状況の変化、今後の事業展開について柔軟で的確なマネジメントを実現するために本計画を策定。四日市港の将来像として14年度までに到達すべき目標を掲げている。
建設関連事業の政策をみると、四日市港の将来像として産業発展をテーマとした「背後圏産業の発展を支えるみなと」では、新たな荷さばき場や港湾関連用地で2カ所の整備を目標に設定。主な取り組みとして用地整備のほか、臨港地区の土地活用や霞ケ浦南ふ頭22・23号岸壁の機能強化への対応検討、霞4号幹線整備にかかわる協議、国際海上コンテナターミナル(81号岸壁)の整備準備を進める。
また、港湾施設の計画的な維持管理として上屋など4棟の耐震補強や劣化対策に着手し、けい留施設や橋梁などは維持管理計画を策定して点検・補修を実施し、長寿命化を図る。
都市と住民生活がテーマの「都市・住民とともにあるみなと」では、人が憩うみなとの拠点づくりとして千歳運河の緑地整備を延長420bに設定。主な取り組みには適切な港湾空間利用の検討や、市民に親しまれる交流空間の整備検討で老朽化した千歳運河物揚場の石積み補修などを行う。
このほか、災害復興活動への支援と治安対策として耐震強化岸壁の整備を盛り、四日市地区第3ふ頭15号岸壁の耐震強化整備を進める。
自然や環境をテーマにした「環境にやさしいみなと」では、良好な自然環境の保全として生物多様性を保全する空間の整備で石原地区での緑地整備などに取り組む。