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建通新聞社(神奈川)
2011/09/20

【神奈川】神奈川県総合計画 基本構想見直しへ

 神奈川県は、神奈川の将来像を示した総合計画・基本構想の見直しと、同実施計画の策定に向けた検討を始めた。13日、黒岩祐治知事が計画策定に当たっての調査・審議を、神奈川県総合計画審議会(会長・小林重敬東京都市大学教授)に諮問した。「東日本大震災などの影響による社会情勢の変化を踏まえた基本構想の必要な見直し」と、「プロジェクト中心の新たな実施計画の策定」に向けて意見を求める。これを受けて審議会は、2012年3月に結果を答申、または意見を建議する。12年度内に新たな計画をまとめ、公表する方針だ。
 松沢県政下での総合計画は、「神奈川力構想」として、おおむね20年後の姿を示した基本構想と、4年間で取り組むプロジェクトを示した実施計画で構成。このうち、実施計画が2010年度で終了した。
 15日に開かれた県議会本会議の代表質問で黒岩知事は、「基本構想については、県議会などの意見に基づき、東日本大震災、福島第一原子力発電所の事故による社会情勢の変化を受けて、エネルギー政策や大規模災害対策を中心に、必要な見直しを行うことにした」と答弁。さらに、「それに合わせて、喫緊の課題に対応するために、重点施策を県民に分かりやすく示す、プロジェクト中心の実施計画を策定する。具体的な内容については、総合計画審議会などを通じて議論を深めていく」と述べた。今後、各分野の専門家や有識者ら構成する「知恵袋会議」や、県民との「対話の広場」、また関係団体からも提案を求め、意見を集約する考えだ。
 総合計画の基本構想の策定に当たっては議会の議決が必要となっている。そのため、来年1〜3月に開かれる12年第1回定例会に報告し、議論と議決を経た上で、最終的に計画をまとめる。
 6月の県議会第2回定例会の代表質問で黒岩知事は、総合計画策定の基本的な考え方について「喫緊の課題に対応するため、現時点では基本構想は変更せず、政策の取り組み内容、プロジェクトをシンプルに表す」とし、「実施計画」の名称やかたちについては言及していなかった。