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日刊建設工業新聞
2011/09/20

【烏取】県土整備部/下半期から技術提案型総合評価入札を試行

 県土整備部は16日、2011年度から試行する建設工事の「技術提案型総合評価競争入札」の概要を県議会企画県土警察常任委員会に示した。評価点100点満点のうち、「技術提案点」が20点のウエートを占め、受注者側から提案のあった内容を高く評価する。土木一般A級向けの予定価格4000万円以上から技術的に工夫の余地がある物件を選定。今年度下半期から各県土局2件程度で実施する。
 配点内訳は「価格点60点+工事成績点10点+施工能力点10点+技術提案点20点」。このうち施工能力点の評価項目は、現行の簡易型総合評価入札から▽配置技術者▽同種工事実績点▽地域貢献度▽施工体制点を転用。地域点や受注額は反映させない。
 技術提案は、発注機関が現場ごとに工事の特性や現場条件による主要な技術的課題をテーマを設定し、着目事項としてテーマの解決に向けた取り組むべき技術上の工夫、具体的な作業手順など3項目程度の提案を求める。
 例えば、工事内容が市街地など交通量の多い道路工事では、テーマに「施工中の渋滞緩和対策」を設定。着目事項としてテーマに沿って▽通行車両の減少▽規制時間の設定▽規制時間の短縮−などをあらかじめ発注者が調達公告時に掲げる。
 提案内容の評価を担当するのは各県土局の技術系課長級3人以上。開札後に落札を保留して技術審査に入り、その後落札者を決定する。調達公告から契約までにかかる日数は約30日間。
 着工後の発注者による履行確認は、受注者側から施工計画書に添付して提出された「技術提案実施計画・報告書」をもとに、段階確認などを通じて提案内容が適切に実行されているかを確認。履行していないと認められた場合は工事成績点を減点する。
 初の技術提案型について、同部は「評価の仕方など試行の内容を検証していきたい」と説明。評価方法をはじめ、審査過程での作業量の多寡などを検証しながら引き続き検討を重ねることにしている。
 試行案は今月15日、県建設業協会の幹部に説明しており、今後21日には県建設工事等入札契約審議会に諮問。その後、業者説明会を開催して実施に踏み切る。