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北海道建設新聞社
2011/09/16

【北海道】田島工業離職者対象に旭川で就職面談会

 旭川の機械金属関連業界4団体は、ハローワーク旭川の全面的な協力を得て、8月に事業停止した田島工業の離職者を対象とする合同就職面談会を22日に開催する。溶接など優れた技術を持つ元従業員が離散することは地域にとって大きな損失。その技能・職能を継承するため、業界主導で雇用機会をつくる。離職者には幅広い人材がいるので、旭川機械金属工業振興会の佐々木通彦会長は「厳しい経営環境下なので新規雇用が難しいことは承知しているが、協力していただけるとありがたい」と、建設、造園業などにも面談会参加を呼び掛けている。
 合同就職面談会は、22日午後2時から旭川市工業技術センターで開く。同振興会と旭川鉄工組合(桧山正人組合長)、旭川溶接協会(松田誠一会長)、旭川総合鉄工団地協同組合(表豊代表理事)の4団体が主催し、公共職安、旭川市、上川総合局が協力する。当日は4団体の所属企業が個別にブースを設け、離職者の就職に向けた面談を行う。
 同社は、鉄骨性能評価で道内最上位に位置する「Hグレード」の一画を占めていた。高付加価値の加工技術を得意とし、札幌ドームやJR旭川駅の四叉柱、旭山動物園園舎のほか、道外でも高度な加工を必要とする物件を多く手掛けてきた。
 離職者も鉄骨製作管理や溶接をはじめ、1級建築士や建築・土木の施工管理技士、公園施設製品整備技士など優れた技術を持つ人が多く、その継承が地域の課題となっている。
 佐々木会長は「業界としても同社の技術力や人材を旭川に残したいという気持ちが強い」と話し、離職者が引き続き旭川で技能を発揮し、地域の技術力向上に貢献できるよう、4団体の主導で就職の機会をつくることにした。
 ハローワーク旭川では、「業界団体主導は非常に珍しいケース。求職者、企業側とも同一業種なので、ミスマッチが少なくなるのではないか」と期待する。旭川市工業技術センターも「機械金属関連団体は結束力が強いので今回の取り組みにつながった。求職者もよく知る企業なので参加しやすいだろう」と話す。
 建設業界などの企業で面談会に参加する場合は、20日までに同振興会事務局(電話0166(36)3111)に申し込むよう協力を求めている。