建通新聞社(神奈川)
2011/09/08
【神奈川】横須賀市新ごみ処理施設 工事費250億円と概算
横須賀市は、「新ごみ処理施設整備基本計画」を策定した。長坂5丁目に計画している新ごみ処理施設の整備に向け、基本方針などを取りまとめたもので、施設建設工事費を約250億円と概算。今後、第3四半期に実施計画策定業務を委託し、施設の詳細な検討に着手する。
「可燃ごみ処理施設」と「不燃ごみ等選別施設」を、プラスチック類減容固化施設周辺の敷地(横須賀市長坂5ノ3878ほか)約4fに新設する。1日の処理能力は、焼却施設が約430d、不燃ごみ等選別施設が約50d。建設工事費は、焼却施設を約220億円、不燃ごみ等選別施設を約30億円と概算している。
可燃ごみの処理方式は運営方式の決定後に決める。不燃ごみ等の処理方式は破砕選別で、一時破砕として低速回転破砕機、高速回転破砕機を使用。選別機は回転式を採用する。今後、各機器の選定作業に入る。
処理系統数は3炉構成を採用。また、三浦半島断層群を震源とする震度7の直下型地震に対応するため、耐震構造(制震構造・免震構造)についも検討する。このほか、ばいじんやダイオキシンなど基準値に対応できる排ガス処理設備を備える。
また、焼却処理の過程で発生する熱エネルギーを有効利用。積極的にサーマルリサイクルを行い、高効率ごみ発電施設を目指す。余熱は施設に必要な熱源に有効利用。太陽光など自然エネルギーや雨水の活用なども併せて検討する。
焼却施設の整備手法や処理方式については、「横須賀市新ごみ処理施設整備検討委員会」の検討結果を基に11年度内に決定する。
検討委員会では、▽運営は直営でも民間活用でも可能▽民間活用型で整備する場合は処理方式や機種を絞り込まない▽市直営の場合はストーカ式か流動床式を採用―と提言している。
実施計画を12年度中にまとめ、13年度に発注仕様書を作成。13〜14年度にかけて業者を選定する。15年度に2施設の実施設計に着手。不燃ごみ等選別施設を16〜17年度、可燃ごみ処理施設を17〜19年度に建設する。