建通新聞社
2011/08/30
【大阪】大阪府 新「大阪府営住宅ストック総合活用計画」素案概要 全団地にソーラーパネル、LED照明 建て替えは4割減
大阪府は、新たな「大阪府営住宅ストック総合活用計画」の素案概要を明らかにした。原則、全団地にソーラーパネル、LED照明を設置するとしている。従来計画に比べ建て替え戸数は4割減、耐震改修戸数は3割増、中層エレベーター設置は6倍増とする。9月に素案をまとめた後、パブリックコメントを募集。年内に正式な計画とする予定。
現在の府営住宅ストックは、38市町、382団地、約13万8,000戸。内訳は、高層住宅約4万9,000戸、中層住宅約8万8,000戸、木造・簡易耐火約1,300戸。全体の敷地面積は1,134haで、資産価値は約1兆0,371億円。
現計画は、2006年度から15年度までを期間としている。5年で点検・見直しを行うとしており、今回、「都市型高齢社会・人口減社会におけるまちづくり(成長戦略)」の達成に向けて計画を見直す。新計画の狙いは、「地域力の向上」と「安全・安心の確保」。
地域力の向上では、要望に応じて府営住宅を原則無償で市町に移管。建て替えでは、ダイナミックな用途の導入を図り、大規模商業施設、医療・介護、サービス付高齢者向け住宅などを導入。建て替えを行わない団地は、低未利用地や空室を活用。福祉施設などを誘致する。
これらの実現に向けたモデルとして、当面1,000戸以上の5団地と泉北ニュータウンの再生に取り組む。
安全・安心では、これまでの建て替え計画を4割減少し、1万2,000戸とする一方で、耐震改修戸数を3割増の1万2,000戸、中層エレベーターの設置を6倍増の2,800基とする。新たなエネルギー社会への対応として、原則、全団地にソーラーパネル、LED照明を設置する。また、経営の自律化に向けて、指定管理者制度を全団地に導入。低未利用地の売却などを促進する。