北海道建設新聞社
2011/08/25
【北海道】古平、美国漁港で屋根付き岸壁を整備−13年度着工目指す
小樽開建は、流通拠点漁港として位置付ける古平町の古平漁港と積丹町の美国漁港で、衛生管理対策強化を目的とした屋根付き岸壁を整備する。2011年度の調査で屋根の延長など諸条件を詰め、12年度の実施設計を経て13年度着工を目指す。
両漁港はいずれも第3種漁港で、古平は1951年、美国は94年に認定を受けた。主にスケトウダラやカレイ、イカを水揚げしている。
整備対象は、古平漁港が中央部のマイナス3・5m岸壁の約125mで、美国漁港が西側のマイナス3m岸壁の約140m。
屋根付き岸壁整備により、直射日光、雨、雪や、カモメのふんなどの飛来物から漁獲物を保護することで食の安全確保を図るほか、作業者にとっては冬季作業の負担軽減にもつながる。
本年度は、人やトラック、フォークリフト、機器の出入り状況や稼働状況といった実態を調査し、屋根の延長や高さ、柱の間隔といった規格の決定に反映させる。調査業務は8月2日付で公告済み。
屋根設置に伴う岸壁改良やかさ上げについては、古平漁港では行わない方針だが、美国漁港に関しては健全度調査を踏まえて結論を出す。
同開建では「予算との兼ね合いもあるが、地元からの要望は非常に高いため、少しでも早く着工、供用できるようにしたい」と話している。
管内の漁港で屋根付き岸壁が整備されているのは、国が事業主体となる3・4種漁港の余別と寿都のみとなっている。