建通新聞社
2011/08/19
【大阪】大阪における統合型リゾート(IR)立地 大阪府が基本コンセプト素案 敷地は8〜30ha 法制後認可申請へ
大阪府は、「大阪における統合型リゾート(IR)立地に向けて」の基本コンセプト素案を作成した。敷地面積8〜30haに、世界最高水準のエンターテイメント、MICE(会議、見本市などのビジネスイベント)、カジノなどで構成する複合エリアとする。秋には、これを題材としたシンポジウムを開催。その後、府民アンケートを実施し、IR誘致への醸成を図る。当時並行的に、国のIR施策に対応。特別立法が成立すれば、計画認定の申請を行う。認定されれば、事業者募集の公募プロポーザルを実施する。
素案では、IRを構成する機能として、MICE、宿泊・滞在、エンターテイメント、カジノ、ショッピング、グルメ、アミューズメント、カルチャー、スポーツ、リラクゼーション(スパ、エステ)などを挙げる。中でも、学術研究施設の集積を生かしたMICE機能をメーンとする。
大阪の成長を図るために、@関西全体への波及A世界最高水準のエンターテイメント機能B東アジアの情報創造発信拠点となるMICE機能−を目標とし、▽大阪の新しいランドマークの創造▽関西の文化観光資源とのコラボレーション▽セーフティネット対策と地域貢献活動−などの方針を掲げる。
環境・新エネルギーなど世界の最新技術導入や防災など多面的な付加価値の提供を図る。
建設・運営主体は民間事業者とし、立地は都心から30分以内で、国際空港から60分以内がベスト。敷地の規模は約8〜30ha程度で、周辺集客観光施設との連携や、地域特性などで、さまざまなバリエーションが想定できるとしている。
想定されるIR開設までの流れは、まず地方公共団体が国に計画認定申請(場所、内容など)を行い、国が計画を認定。地方公共団体が公募プロポーザルで事業者を公募し、決定事業者が施設の建設・運営を行う。
府は国に対して、@カジノ収益などを財源に公共インフラなどを整備A税制優遇B地方公共団体が申請しやすい仕組みC適切な区域指定数−などを要望する。
当初の国の指定は3区域が見込まれている。