建通新聞社四国
2011/08/19
【徳島】津波避難場所設置で協定 県など3者
徳島県、徳島市、西日本高速道路四国支社は、四国横断自動車道(徳島IC〜鳴門JCT)の徳島市域に設置する津波避難場所に関する基本協定を締結した。高速道路の法面部分に津波避難場所を設置するため今後、工事内容、スケジュールなどの協議を進めていく。
設置場所は、工事が進められている徳島ICから鳴門JCT間のうち徳島市川内町米津と川内町富吉の2地区。両地区とも収容人数は500名。調査設計等や工事については、徳島市が事業主体となるが別途協議を行い、西日本高速に委託する予定。
津波避難場所の延長、高さ、幅など詳細については今後、検討を進め決定。2014年度供用予定の四国横断自動車道の整備を合わせ事業を進める。
11日に県庁で行われた協定締結式では、飯泉嘉門知事、原秀樹徳島市長、畑村雄二西日本高速道路四国支社長らが出席。
飯泉知事は「東日本大震災を受けて高速道路の法面が陸の防潮堤の役割を果たし、0b地帯の津波避難場所にもなることが実証された。県内でも0b地帯にある避難困難者の津波避難場所を確保することが出来ないかと考えていた。今回の協定が、命の場所となることを心から祈念します」とあいさつ。続いて原市長が「市民の安全安心を守る立場から今回の協定は大変、有意義で感謝します。市沿岸部には、人口の密集している場所もあり高い建物も少ない状況。高速道路の法面を利用した避難場所が出来ることは市民にとっても有り難い」と感謝の意を示した。
これを受け、畑村支社長は「徳島県とは、これまでに防災協定、包括協定を結んできた。今回の協定は、これらの大きな成果だと思っている。今後も県、市と共に協力体制を強固にして、高速道路の整備を進めていきたい」と述べた。