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北海道建設新聞社
2011/08/10

【北海道】ものづくり大学設立目指し旭川に市民の会が発足 

 旭川に公立ものづくり大学の開設を目指す市民の会は8日、旭川市内で設立総会を開いた。同会は、東海大旭川キャンパスの閉鎖問題を受け発足。旭川地域に木工、金属、建設など「ものづくり」を建学の精神に掲げた公立大学設立を求め、運動を展開する。
 旭川市にキャンパスを置く東海大芸術工学部は、2012年度以降、学生募集を停止する。家具や建設、デザイン関連業界に、人材を送り出す役目を果たしてきた東海大消失への危機感から昨年、北海道中小企業家同友会旭川支部が閉鎖問題を考えるシンポジウムを3回にわたり開催。
 東海大の役割と、引き続き旭川に芸術、デザインを中心にものづくり人材を育む大学が必要であることを再確認し、公立大設立が一つの方向性として示された。これを実現させる運動を展開するため、今回、市民の会を設立した。
 市民の会にはものづくり関連産業の経営者らが数多く参加。周辺町を含む旭川地域に木工、金属、陶器など工芸産業や建設関連、食品産業といった「知的ものづくり」を建学精神に掲げる大学の設立を目指す。
 総会で会長に就任した長原実カンディハウス会長は、旭川の家具業界と東海大が協力し、若いデザイナーに創造と挑戦の機会を提供する国際家具デザインフェア旭川の国際家具コンペティションを事例に挙げ、「民の力を結集して行動を起こせば、行政もサポートにまわる。産学官が一体になってこそ持続性と活力が生まれる」と強調し、公立大設立に向け、「スピード感を持った積極的な行動が必要」と訴えた。
 事業計画では、目標会員数を法人300社、個人2000人に設定し、会員の拡大に努め、街頭での署名活動も展開するほか、セミナーなども開催する。