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建通新聞社(神奈川)
2011/08/10

【神奈川】神奈川県の10年度下期入札 くじ引きが四分の一

 神奈川県が2010年度下期に執行した入札のうち、最低価格入札者が複数で並んだ場合に実施する「くじ引き」で落札者が決まったケースが、工事全体の17・9%、同じく工事系委託全体の25・5%に上ることがわかった。発注件数が最も多い県土整備局では、工事の23・7%、工事系委託の29・5%がくじ引きだった。また、同局が発注した工事系委託の第4四半期分168件を見ると、最低制限価格ぎりぎりでの落札の割合が全体の約6割、そのうちの約8割が「失格者有り」、約4割がくじ引きだった。
 先月開いた「神奈川県政府調達苦情検討及び入札・契約監視委員会」に示した資料によると、県が10年10月1日〜11年3月31日に発注した案件は合計1783件。内訳は、工事が条件付き一般競争入札1286件、指名競争入札1件、随意契約67件の計1354件。工事系委託が条件付き一般競争入札427件と指名競争入札2件の計429件。指名競争入札の案件は、いずれも東日本大震災の影響で条件付き一般競争入札から変更して執行した。
 くじ引きによる落札者決定は、条件付き一般競争入札の工事が230件(全体の17・9%)、同じく工事系委託が109件(同25・5%)だった。発注局別に見ると、環境農政局が89件中16件(18・0%)、県土整備局が767件中182件(23・7%)、企業庁が326件中6件(1・8%)、教育局が4件中1件、警察本部が98件中25件(25・5%)。総務局の2件はくじ引きなしで落札した。
 工事系委託は環境農政局が38件中5件(16・1%)、県土整備局が349件中103件(29・5%)、教育局が7件中1件。総務局の2件と、企業庁の18件、警察本部の13件はいずれもくじ引きなしだった。
 このうち、第4四半期に県土整備局が発注した工事系委託は168件。全体の53・5%に当たる90件が最低制限価格(落札率80%)での落札だった。落札率80・1%の9件を加えると全体に占める割合は58・9%で6割近くに上る。99件中、8割以上の83件の入札で最低制限価格を下回る失格者が出た。さらに、4割に当たる41件の落札者が、くじ引きによって決まった。