京都市は9日、中京区の急病診療所跡地を売却するにあたり、跡地活用計画審査委員会を開催。応募資格など募集要項案を固めた。
市は、二段階選抜方式で売却先事業者を選定する。第一段階として、プロポーザルを採用。周辺地域の環境との調和、公共の福祉の向上に資する施設整備及び事業の実施などを条件に活用計画を公募する。跡地活用計画審査委員会で、一定の審査基準を満たすものを一次審査合格者として選定し、その後、一次審査合格者による価格競争を実施。市が定めた予定価格以上、かつ最高の価格を提示した者を契約相手方として売却契約を締結する。
応募資格は、@公益社団法人・公益財団法人A一般社団法人・一般財団法人B特定非営利活動法人Cその他営利を目的としない法人又は団体D公益性、公共性の高い事業を営む営利法人又は団体−。
審査項目は、申請団体の状況と活用計画の公共性・公益性の大きく2つに分かれ、申請団体の公共性・公益性や業務実績、活用計画の公共性・公益性や市施策への貢献などとなっている。
売却条件として、売買契約後は施設整備を速やかに実施すること、最低10年間は事業を継続すること、市の合意を得ず土地の転売を禁止することを明記。売買契約時には10年間の買戻し特約を設定する。予定価格(最低売却価格)は7億3601万3650円とした。
市は8月中旬頃に募集要項等を配布。受付は9月中旬頃までを予定する。10月上旬頃に開催予定の第2回跡地活用計画審査委員会では、必要に応じヒアリング及びプレゼンテーションを行い審査。10月中旬頃に売却先事業者を決定、10月下旬頃に売買契約の締結を見込む。
売却対象の土地・建物の京都市急病診療所(中京区聚楽廻松下町9−7)は、敷地面積2736・89u。敷地内には昭和54年築のRC造陸屋根地下1階地上6階建、延1998・85uの同診療所建物に加え、診療所(S造亜鉛メッキ鋼板ぶき平屋建、24・30u。平成18年築)及び事務所(S造亜鉛メッキ鋼板ぶき平屋建、46・33u。平成18年築)がある。用途地域は、北東側が第二種住居地域、北西側が第一種住居地域、南側が商業地域。周辺には京都市立中央図書館、市立保育所など公共性、公益性の高い施設が集積し、主要幹線道路に面するなど好立地。