建通新聞社
2011/08/08
【大阪】大畠国交相が阪神港など視察 御堂筋は来年度から大阪市が管理、夢洲YCの完成前倒し
大畠章宏国土交通相が6〜7日に阪神港などを視察した。大畠国交相は、御堂筋を2012年度から大阪市に移管することを表明。併せて、大阪港・夢洲コンテナターミナルC12バースの隣接地に計画するYC(水深12m、延長250m)について、2015年度の完成を前倒しすることを明らかにした。
御堂筋の移管については、これまで平松邦夫大阪市長が国に要請してきた。大畠国交相は「50年前までは大阪市が管理していた路線。成熟した形になっており、直轄国道ではなく市が管理した方が良い」とし、12年度当初に大阪市に移管することを約束。
これを受け平松市長は、「御堂筋を世界のデザインストリートにするため、線ではなく面的にさまざまな施策を展開していく」。緩速車線を閉塞してゆとり空間に変更するとの課題については、「ブロックごとに検討し、交通に与える影響が小さい区間では実現したい」と話した。
国は御堂筋を大阪市に移管するが、市道になるのではなく、直轄指定区間の見直しとなる。そのため維持管理費は、国に対し従来通りの予算要求を行う。13年度の完成を目指し工事中の御堂筋共同溝は、「国が関与する形を残すことになる」(大阪市職員)という。
夢洲の岸壁増設では、大畠国交相が「海外事業者から既に予約が入っており、ニーズに応えるためにも早期に完成させる必要がある」とし、12年度にYCの工事に着手し、15年度の完成を前倒しすることを明示。
このほか、東日本大震災で被災した宮城・岩手・福島県での復興住宅の建設に向け、HAT神戸灘の浜復興住宅を訪問したほか、経営統合して新運営会社を設立するとの法案が成立した関西国際空港と大阪国際空港をそれぞれ視察した。