建通新聞社
2011/07/27
【大阪】府立成人病センター建て替え 専門家会議が大手前への移転を推す答申 整備期間が最大要因
大阪府立成人病センターを大手地区への移転すべきか否かについて、専門家の意見を聞く、府立成人病センター建て替えの検証に関する専門家会議(座長・大坪明武庫川女子大学生活環境学部教授)の第3回が27日に開催された。会議は、森之宮地区での現地建て替え案に比べ、「主に早期整備の観点から大手前地区への移転に優位性がある」とする答申案をまとめた。
府側は、「早期に整備が実施されるよう、全力を尽くしたい」と応えた。橋下徹知事は、答申を参考に、9月議会議会に成人病センターの改築を諮る見通し。
成人病センター(大阪市東成区中道)は、咲洲庁舎への移転に連動して大手前地区(大阪市中央区大手前)に移転改築する計画。しかし、現地改築を主張する府議会自民党などの反対で、関連予算が2011年度当初予算で否決され、計画自体が宙に浮いた状態となってる。府は、客観的、技術的に外部の意見を聞くために専門家会議を設置した。
答申案では、8項目で大手前地区(移転建て替え)と森之宮地区(現地建て替え)を比較。「両論を併記する」としながらも、「一刻も早く、患者の治療・療養環境を整える必要がある。現地建て替えは、移転建て替えより1年間以上開院が遅れる」として、大手前地区への移転を推す内容となった。