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建通新聞社
2011/07/21

【大阪】大阪市港湾局 新木津川大橋の耐震補強検討 まず、大正区側で基本設計へ

 大阪市港湾局は、国内有数のアーチ橋である新木津川大橋の耐震補強計画に着手する。北側部分の一部について、基本設計を入札(7月28日開札)。2012年度は同部分の詳細設計に移行する見通し。数カ年に渡り、順次各部分の設計作業を行う。工事発注時期、工程などは財政状況などを勘案しながら今後、検討する。
 新木津川大橋は、木津川の河口に位置し、大阪市大正区(船町1)と住之江区(柴谷1)とを結ぶ。河川内の航路(幅150m、高さ46m)を確保するため、全長は約2.4q におよぶ。中央のスパンは305mで、本年4月に広島空港大橋(380m)が完成するまで、国内で最長のアーチ橋だった。
 主橋梁(長さ495m、幅員11.25m)と両岸のアプローチ橋で構成。橋の高さは最高地点で水面上50mの高さに及ぶ。そのため、取り付け道路部分が通常の橋と比較して長くなり大正区側のアプローチ部(長さ881m 幅員12.75m)は、3重のループになっている。この高さでは歩行者・自転車の利用が困難なため、橋に沿って木津川渡という渡し船が運行されている
 今回の基本設計は、大正区側のアプローチ部、3重ループを対象とする。まず、この部分の基本設計を行い、順次アーチ部、連続桁橋部、住之江区側のアブローチ部へと基本設計を進めていく計画。今回の基本設計では、B活荷重対策補強設計、耐震補強設計を2012年3月23日までの納期で作成する。
 港湾局では、大阪港における臨港交通施設の安全性を確保するため、大規模橋梁施設の耐震補強を進めている。併せて、大阪港の物流アクセス機能の強化を図るため、大型物流車両に対応した活荷重補強も実施。
 未着手は新木津川大橋のほか、常吉大橋などとなっている