トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北海道建設新聞社
2011/07/06

【北海道】三ッ輪商会が養豚業に進出−浜中町農協と連携し 

 三ッ輪商会(釧路市鳥取南5丁目12の5、岡本憲明社長)は1日、浜中町農業協同組合と連携して浜中町内に「トンタス浜中株式会社」を設立し、養豚業に新規参入した。2012年春から密閉型豚舎などに着工する計画。ふん尿処理を徹底し、周辺環境に配慮した養豚場を目指す。同年秋に母豚約600頭を導入。13年夏の出荷開始を見込んでいる。
 三ッ輪商会は、数年前から1次産業への参入を検討。09年に浜中町農協が設立した「株式会社酪農王国」への出資を契機に、互いに関係性を深め、畜産業のノウハウを学んだ。種豚メーカーが取引先のグループ会社にいたことも強みとなり、農業多様化を模索する農協の思惑と一致した。
 資本金1000万円で、三ッ輪商会が60%、グループ会社の三ッ輪運輸と、浜中町農協が各20%を出資。栗林延次三ッ輪商会会長が社長を務める。従業員は7、8人程度。
 環境配慮や地域融和を重要課題に掲げる。地域への波及効果として、地元農業の多様化や雇用確保、製品ブランド化による地域知名度アップ、輸送・建築・メンテナンスの関連産業活性化などを挙げる。農協では、肥料や配合飼料のコスト低減への寄与を期待している。
 計画地は、浜中町内で国道44号に面している約4haの敷地。新築する密閉型豚舎はW造トラス構造を6棟程度で、総延べ床面積は約9000m²に上る見通しで、育成肥育舎をはじめ、繁殖舎や分娩(ぶんべん)舎、離乳舎を並べる。このほか、ふん尿処理施設や管理棟などを配置。ふん尿は、スクレーパーで自動除ふんし、堆肥化施設に搬送する仕組みを考えている。
 12年秋の施設整備完了後に種豚の導入を始め、常時約8500頭を飼育。年間約1万5000頭を出荷する見通しだ。
 実務を担当する志賀功企画営業部長は「現在は数社から提案をいただき、施設配置や整備方針を練っている。特に水質保全や臭気低減には最大限配慮するため、万全なふん尿処理や設備を設ける」との方針を話している。