建通新聞社(神奈川)
2011/06/24
【神奈川】川崎市庁舎 耐震対策本格検討へ
川崎市は、本庁舎と第二庁舎の耐震対策について、本格的な検討を開始する。全面的な建て替えも視野に、今後3カ年で整備方針を策定し、早ければ15年度の工事着手を目指す。6月21日に開かれた第3回川崎市議会定例会で、浅野文直氏(自民党)の代表質問に長谷川忠司総務局長が答弁した。
このほど「川崎市本庁舎等耐震対策検討委員会」を設置し、第一回の会議を7月下旬に開く。検討対象は本庁舎と第二庁舎。いずれも2008年度までに緊急耐震補強が完了しているが、老朽化が進んでいることから、全面的な建て替えも耐震化の選択肢に含むとした。
市役所機能を維持したままどのようにして建て替えるのかが課題。現在地で建て替えるか新たな用地を確保するかなどが考えられるが、いずれの場合も代替施設の確保が必須条件だ。
検討委員会は▽総務局長(委員長)▽総合企画局長▽財政局長▽まちづくり局長―の4者で構成する。11年度に具体的な整備方針や実施時期をまとめ、12年度に建て替え方法のいくつかのパターンを挙げる。13年度に市民代表や学識者を交えて最終的に検討し、整備方針を決める。パターン検討についてはコンサルタント業者などへの業務委託も考えている。
工事着手は、現在設計を進めている幸区役所の建て替え整備が完了する15年度以降を予定している。
08年度に実施した緊急耐震補強工事の計画策定は06年度に日本工営(横浜市中区)が担当した。
各施設の規模は次の通り。
▽本庁舎(1938年完成、北館を含む)―鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ1万3014平方b
▽第二庁舎(61年完成)―鉄骨鉄筋コンクリート造地下1地上8階建て延べ1万0397平方b