建通新聞社(中部)
2011/06/24
【三重】12年度国への提言 東海・東南海・南海地震防災対策の強化
三重県は、2012年度国の予算編成に関する提言をまとめ、29日から中央省庁に対して各種事業の推進など必要な事項について提言する。
新規に安全・安心なエネルギー確保対策の推進を盛り込んだほか、地震防災対策の強化・推進などを重点提言に掲げた。今回の提言事項は前年度比5項目増の43項目。このうち新規は21項目(一部新含む)となった。
主な提言項目は次の通り。
◇重点項目
<東海・東南海・南海地震防災対策の強化・推進>―一部新規
提言のうち、ハード面では@老朽化の著しい海岸施設の耐震対策への財政支援の拡充A四日市港での老朽化の著しい港湾・海岸保全施設の整備支援B住宅・建築物の耐震化促進のための支援制度の拡充C災害に強い医療施設などの耐震整備促進―など。
<安全・安心なエネルギー確保対策の推進>―新規
新エネルギー導入促進のため、@地方自治体が進める新エネルギー導入の促進にかかる制度面、財政面の支援A風力発電の建設整備について、環境にかかる設置基準の明確化、法令などの手続きの簡素化―など。
<幹線道路網の強力な推進>―一部新規
主な提言は@紀勢自動車、熊野尾鷲道路の整備促進A新名神高速道路亀山西ジャンクションのフルジャンクション化、東海環状自動車道(西回り区間)の整備促進B伊勢志摩連絡道路の磯部バイパス(仮称)の12年度新規事業化―など。
<台風、局地的な大雨などによる風水害対策の強化・推進>
七里御浜海岸の直轄化。
<川上ダム建設事業の促進>
川上ダムは、治水、利水の両面で必要不可欠な施設であり、速やかな検証と15年度の完成工期の厳守。
<森林・林業再生プランの実現に向けた地域の取り組みの推進>―新規
10年後の国産材自給率50%以上の実現に向けて@公共建築物の木造化・木質化の推進A木質バイオマスエネルギー利用促進B搬出間ばつを促進するための路網整備、機械導入―など。
◇一般項目
<高齢者福祉(介護基盤整備など)の推進>―新規
介護基盤緊急整備等特例基金制度の継続と耐震化、広域型施設の整備などへの活用―など。
<廃棄物処理施設の整備・対策の促進>―一部新規
新たに設置する安定型最終処分場の遮水工や浸透水など集排水設備の設置の義務付けなどの構造基準の拡充強化―など
<四日市港の物流機能強化>
物流機能強化に向けた霞4号幹線の整備。
<リニア中央新幹線の東京・大阪間の早期全線整備>
東京・大阪間の早期全線整備、三重県内への停車駅の設置―など。