建通新聞社
2011/06/24
【大阪】大阪市病院局 住吉市民病院建て替え 総延べ面積1万0,500uを想定 事業費は約48億8,750万円を概算
大阪市病院局は、住吉市民病院建替整備事業で、基本構想の内容を明らかにした。助産師学院との複合施設とし、総延べ面積は1万0,500uを想定。事業費の総額は約48億8,750万円を概算。建設工事費は約31億5,000万円を見込む。ローリング方式により4期に分けて建設し、第1期工事では、北館などを解体する。
場所は大阪市住之江区東加賀屋1−2−16。約1.6haの敷地に、病院(198 床)が延べ1万2,628u、助産師学院が延べ1,128u、学生寮が延べ833uで、総延べ面積1万4,589u。新病院の想定は、病院(120床)が9,600u、助産師学院が900uで、合計が6階建て延べ1万0,500u。新病院は1床当たり80uで計算している。階別施設内容は、1階が学院ホール、エントランスホール、喫茶、売店など。2階が産婦人科外来、小児科外来、検査・放射線室など。3階が分娩、手術、中央材料室、医局、管理室など。4階が産婦人科病棟、NICU、GCUなど。5階が小児科病棟、リハビリ室など。6階が助産師学院、レストラン、職員食堂など。
概算事業費約48億8,750万円の内訳は、建設工事費31億5,000万円、設計監理費1億5,750万円、解体撤去工事費1億5,000万円、医療機器9億円、情報システム4億円、什器備品6,000万円、移設費4,000万円、事務費3,000万円。
建て替えに当たっては、既存棟で病院の運営を継続しながら新病院の建設を行う必要があるため、ローリング方式を前提とする。第1期で看護師宿舎、学生寮、助産師学院、北館を解体(建て替え用地を確保)。第2期で新病院を建設。第3期で既存建物を解体。第4期で外構を整備する。全体を2015年度末までに完成する計画。
住吉市民病院は、北館が1958年度、本館が1964年度の建設で老朽化が進んでいる。耐震診断では、北館、本館、西館が地震の振動・衝撃で崩壊する危険性があるとされている。加えて、感染症の対応で個室が少ない、高度化・多様化する医療に十分に応え切れないなどの課題がある。今回の計画では、小児・周産期医療に医療機能を特化して建て替えることとした。
この基本構想を基に2011年度に基本計画を策定。現在、策定支援業務の委託先選定で公募型プロポーザルを実施中だ。