建通新聞社
2011/06/23
【大阪】NEXCO西日本 工事の総合評価方式を見直し/価格評価点導入し加算方式に、7月1日公告分から適用
NEXCO西日本は、工事の総合評価方式において価格評価点を導入し、従来の除算方式から加算方式に変更する。土木工事系工種の場合、価格評価点は価格評価基準額(直接工事費+共通仮設費積上分+共通仮設費率計上分×0.3)が最高点(100点)となり、それを下回ると過度な低入札として加点しない。7月1日以降に入札公告を行う工事に適用していく。
同社は2009年12月に、適正契約基準価格を約80%に引き上げるとともに、土木工事系工種に最低制限価格(約75%)を導入した。09年12月〜11年3月に契約した工事281件のうち、106件もの工事で適正契約基準価格を下回る入札があり、低入札価格調査を実施。このうち履行可能と判断されたものはわずか24件にとどまっている。
今回、制度を改正した目的は「適正契約基準価格近傍への入札価格の著しい集中の回避」「低入札調査(入札者、発注者双方)の負担軽減」が挙げられる。
価格評価基準額は、従来の最低制限価格と適正契約基準価格との間に設定しており、工種により差があるが77%程度(ただし上限80%、下限70%)となる。
機器設置系工種の場合、従来から適正契約基準価格を下回っても履行可能と認め落札した例も多いことから、価格評価基準額を下回っても価格評価点が加点される方式とするが、土木工事系工種は基準額を下回ると加点されない。基準額以上は、価格評価式に放物線を採用し、低入札価格帯において価格差よりも技術評価差を大幅優位に評価する方式を導入している。