「北名古屋ごみ焼却工場」の整備について、都市計画の素案が公表された。2020年度からの稼働に向けて、14年度から既存施設の解体工事などが始まる見通しだ。
第2次愛知県ごみ焼却処理広域化計画(09年3月策定)に基づき、事業主体となる名古屋市のほか北名古屋市と豊山町が共同して新清掃工場を建設する計画が打ち出された。
北名古屋市と豊山町のごみを処理してきた環境美化センター(北名古屋市二子四反地)は施設の老朽化のため10年度から休止となっており、名古屋市のごみ処理施設に頼っているのが現状。一方名古屋市では、南陽、猪子石、五条川、鳴海の4工場が稼働しており、全体の処理能力のおおむね5割を南陽工場に依存している。
北名古屋ごみ焼却工場は、休止中の環境美化センターの敷地を拡張し、既存施設の解体とともに新工場を建設する構想。それにより、南陽工場の処理規模縮小が可能になり、富田工場の再稼働も併せ、各工場規模の平準化と運搬効率の向上なども推進するのが狙い。
新工場の区域面積は約2・6f。北名古屋市は、都市計画決定に向けて、今回公表された素案の概要説明会や公聴会を開く。また、都市計画案の検討と作成を経て、同案の公告・縦覧を13年度に予定しており、同年度末までには都市計画決定したい意向でいる。
このほか同市では、環境影響評価(調査・予測・評価の実施、環境保全措置の検討)にも11年12月ごろから着手する。実施期間は約1年間。都市計画案の策定に備え、環境影響評価準備書の作成などを順次進めていく考えだ。
現時点での計画では、20年度からの稼働に向けて、北名古屋衛生組合が環境美化センターの既存建物の解体工事に14年度から着手する。新工場の建設工事は名古屋市が担当する。