建通新聞社四国
2011/06/17
【香川】県が入・契制度改善
香川県は、適正な価格での受注を促すための入札・契約制度の改善を行った。変更点は、ダンピング対策の強化として低入札となる基準価格や失格となる最低価格の算出方法を見直したほか、低入札による応札に対して総合評価制度で減点評価とするなど、低入札価格調査制度と総合評価制度の双方で、低入札による応札防止を図り、適正な価格内での競争を求めている。
低価格での応札に対して、適正な施工ができるかを調査する低入札価格調査制度は、従来も運用されていたが2009年度の見直しにより失格となる最低価格との隔たりが少なく、調査対象となることなく低価格での応札者は失格となり、10年度には対象案件がなかった。
今回の見直しでは、調査基準価格を引き上げ、最低価格との間に幅を持たす計算式に変更した。しかし低価格での応札に対しては、総合評価制度の評価項目で減点評価することにし、低価格での受注を困難にしたほか、受注しなくても低価格自体の応札に対し、次回以降(90日以内)の応札案件に対しても低価格での応札1回に付き30点減の評価が付いてくる。
また、総合評価制度での変更点では、5000万円未満の工事案件が対象となる企業評価型で、評価項目が増え、災害時などに際しての活動体制や実績などを評価項目に追加したほか、過去4年間の受注量が少なかった場合、受注機会を確保しやすくするための評価項目を新設した。
6月10日以降の発注案件から適用している。
県では、21日にアルファあなぶきホール大ホール(高松市玉藻町、県民ホール)で午前10時から12時、午後2時から4時までの2回に分けて入札・契約制度改善などの説明会を行う。