建通新聞社(神奈川)
2011/06/16
【神奈川】神奈川県 くじ引きの実施方法改め
神奈川県県土整備局は、工事やコンサルタントの入札で、最低価格入札者が複数で並んだ場合に適用する「くじ引き」の実施方法を改め、全土木事務所などで試行を始めた。予定価格と最低制限価格の範囲内で最低価格入札者が複数いた場合、これまでは、まず該当者全員を対象に事後審査の書類を提出してもらい、くじ引きを実施していた。新たな方法では、あらかじめくじ引きで順位付けした上で、第1順位者だけに事後審査の書類を提出してもらい、要件を満たしている場合に落札者とする。受発注者双方の事後審査にかかる負担を軽減するのが狙い。
同方法は、ことし2月から横須賀、小田原、厚木、平塚の各土木事務所で試行している。このほどすべての土木事務所と横浜川崎治水事務所、流域下水道事務所、住宅営繕事務所などの全出先機関に拡大した。
工事やコンサルの入札で、例えば、予定価格と最低制限価格の範囲内で最低価格入札者が5者いた場合、従来は5者すべてに、事後審査のための配置予定技術者などの書類を提出してもらった上で、全者を対象にくじ引きを行っていた。
このケースだと、落札の保証がないにもかかわらず、書類をそろえて提出しなければならず、受注者にとっては大きな負担になる。
そこで、まず該当する5者に先にくじを引いてもらって順位付けし、後に第1順位者のみに事後審査書類の提出を求める方法に変えた。
第1順位者が競争参加資格の要件を満たしていなかった場合は、第2順位者の落札候補者に審査対象が移る。以降、競争参加要件を満たしていることが確認できるまで繰り返す。
新たなくじ引きの方法は、入札公告・説明書に添付し、事前に参加者に周知している。