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日本工業経済新聞社(茨城)
2011/06/14

【茨城】水戸浄水場にメガソーラー 危機管理対策、進む 県企業局

 県企業局は、危機管理対策の一環として水戸浄水場(那珂市)に1000kWのメガソーラー発電装置を整備していることを明らかにした。13日の定例県議会・保健福祉委員会で渡邊一夫企業局長が委員らに報告したもの。そのほか、すでに実施している浄水場間の緊急連絡管や、補修資材の備蓄、施設の耐震補強、さらには液状化対策など、さまざまな危機管理対策について説明した。
 企業局では、これまでも浄水場間の緊急連絡管や、補修資材の備蓄、施設の耐震補強などの対策を計画的に進め、これらの対策が震災時の早期復旧につながった。しかし、一部の施設で災害復旧に時間を要したことから、これまでの対策に加えて、液状化対策や電源確保など、さらなる危機管理対策を進めることにした。
 そのうちメガソーラー発電は、大震災で涸沼川浄水場の停電が43時間にもおよんだことなどを教訓に、自家発電で電力を賄えるよう、水戸浄水場の電力規模を当初計画の50kWから1000kWに増やすことを計画。
 そして施工に際し、4月には鞄立製作所(東京都千代田区)と契約。同22日から水戸浄水場内の敷地を対象に着工、7月15日をめどに工事が進められている。
 また、夏期の節電にあっては、上工水とも5%削減の制限がされているが、企業局では独自の取り組みによって、最大で20%の電力抑制を計画しているという。
 そのほか、企業局では従来からの整備で震災時に功を奏した危機管理対策を一層強化していく。
 まず、来年度をめどとした浄水施設の耐震化や今後10年後をめどとした管路の耐震化を進めているほか、新規連絡管の検討も踏まえた浄水場間のバックアップ体制の推進、さらには本年度末をめどとした77種250個程度の補修資機材等の備蓄拡充を進める。
 また、液状化の原因に想定されている水道管埋め戻しの砂を改良土や砕石にするなどの検討に着手するほか、深層部に埋設されている管路の浅層化をスピードアップさせていきたい考え。
 応急給水器材も、現在保有する給水袋やペットボトルなどの器材の保有数を見直す。
 そのほか、企業局で所有している井戸17本の活用や災害時協力員制度の拡充などを鋭意進めていく方針だ。


提供:日本工業経済新聞