静岡県は、「安全・安心の道」緊急対策事業を新規事業化した。救急搬送道路での交通支障個所の改善や地域の孤立防止など、緊急的な交通改善対策に2011〜12年度の2カ年で取り組む計画。初年度となる11年度、事業費25億円を投じ、緊急搬送道路57カ所と地域の孤立防止・冠水対策20カ所の計77カ所の整備を実施する。
同事業は、「小さな投資で速やかな効果の発現」の視点で、地域の身近な道路整備の課題に緊急に対応することが目的。事業の内容を「救急搬送道路の整備」と「地域の孤立防止・冠水対策」の大きく二つに区分して具体的な対策に取り組む。
救急搬送路では11年度、地域から救急医療機関への搬送ルート57カ所を選定し、▽部分的改良によるすれ違い困難区間の改善▽右折レーンの設置などによる交差点の改善▽道路敷や水路敷などを利用した道路拡幅▽自転車道・歩行車道の設置による歩車道の分離―などを実施する。
地域の孤立防止・冠水対策では、土砂崩れなどにより通行が困難になる地域と市街地を結ぶ道路、または過去の豪雨などで冠水し通行に支障が生じた場所の中から20カ所を選定。▽落石防止や法面崩壊防止対策▽冠水対策―を施工する。
11年度に着工する個所のうち半数程度を単年度で完成させ、残りを12年度まで継続して施工する。
11〜12年度の2カ年の事業費として総額約50億円を見込んでいる
対象事業個所を2面に掲載。
建通新聞社 静岡支社