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建通新聞社(中部)
2011/05/24

【岐阜】岐阜県が低入札価格調査制度を改正、中央公契連モデルの改正を反映

 岐阜県は、建設工事における低入札価格調査制度などの取り扱いを改正した。中央公共工事契約制度運用連絡協議会モデル(中央公契連モデル)の改正を踏まえて見直したもので、改正内容は低入札調査基準価格の改正と失格判断基準の改正、低入札調査基準価格の改正に伴う最低制限価格の改正の3点。低入札調査基準価格の改正では直接工事費の95%と共通仮設費の90%、現場管理費の70%、一般管理費の30%の合計額に100分の105を掛けていたこれまでの算出式で、現場管理費の割合を80%に引き上げ、営繕工事などの指定工種の算出式にも反映させる。6月1日以降に入札公告、入札執行通知を行う工事から適用する。
 建設業を巡る厳しい状況が続く中、建設業が地域での災害復旧や社会資本の整備に十分な役割を果たしつつ、公共工事の適正な施工に必要な体制を的確に確保することができるよう、実効あるダンピング対策の充実を図ることを目的に改正した。
 改正内容は次の通り。
◇低入札調査基準価格の改正
 低入札調査基準価格の算出式で現場管理費の割合を80%に引き上げるほか、「建築一式」と営繕工事にかかる「電気」「電気通信」「管」「とび・土工・コンクリート工事(解体工事に限る)」の工種の基準価格の算出式(直接工事費の9割の95%と共通仮設費の90%、直接工事費の1割に現場管理費を加えた額の70%と一般管理費の30%の合計額に100分の105を掛けた金額)のうち、直接工事費の1割に現場管理費を加えた額の割合を80%に引き上げる。また、営繕工事以外の「電気」「電気通信」、上水道工事および下水道工事にかかる「機械器具設置」の工種の基準価格の算出式(機器費の83%と直接工事費の95%、共通仮設費の90%、現場管理費の70%、一般管理費の30%の合計額に100分の105を掛けた金額)でも、現場管理費を80%に引き上げるほか、機器費を85%に引き上げる。
 低入札調査基準価格の範囲(予定価格の7割〜9割)は変更なし。
◇失格判断基準の改正
 失格判断基準の改正では入札書記載金額が設計書における直接工事費の95%と共通仮設費の90%、現場管理費の70%の合計額より下回った場合無効とする失格判断基準の算出式で現場管理費の割合をこちらも80%に引き上げるほか、「建築一式」と営繕工事にかかる「電気」「電気通信」「管」「とび・土工・コンクリート(解体工事に限る)」の失格判断基準の算出式(直接工事費の9割の95%と共通仮設費の90%、現場管理費の70%の合計値未満)のうち、現場管理費の割合を80%に引き上げる。また、営繕工事以外の「電気」「電気通信」、上水道工事および下水道工事にかかる「機械器具設置」の失格判断基準の算出式(機器費の75%と直接工事費の95%、共通仮設費の90%、現場管理費の70%の合計額未満)でも現場管理費を80%に引き上げるほか、機器費を77%に引き上げる。
 なお、失格判断基準価格が入札書比較価格の9割より大きかった場合の措置(失格判断基準=入札書比較価格の9割)と失格判断基準価格が入札書比較価格の7割未満の場合の措置(失格判断基準価格=入札書比較価格の7割)は変更なし。
◇最低制限価格の改正
 予定価格が1億円未満の工事については、原則として最低制限価格制度を適用し、それ以外の工事、総合評価落札方式による場合は低入札価格調査制度を適用する。最低制限価格の算出方法は低入札調査基準価格の算出方法と同じ(今回の改正に伴い変更)であり、最低制限価格を下回って入札を行った場合は無効になる。