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建通新聞社(中部)
2011/05/18

【愛知】中部地整、港湾の総合評価で基準明確化

 国土交通省中部地方整備局は16日、港湾空港部関係の2011年度総合評価落札方式について、評価基準などの見直し内容を建設業者向けに説明した。見直しのポイントは、@現場代理人の技術力の評価A技術提案に対する評価基準の明確化B提出書類などの簡略化―など。「技術者の能力」の評価は、同種工事での監理技術者経験の有無で、現場代理人の評価に差を付けるよう改めたほか、「標準型」総合評価では、▽技術提案の効果の裏付け▽有効な工夫の有無▽新技術活用の取り組みの有無―について判断基準を具体的に明示した。また、「簡易型」の施工計画書は、記載項目数を最大2項目までとし、規定枚数(A4判1枚)を超過した場合、超過分は評価対象としないとしている。新しい評価基準は5月1日以降の公告案件から適用を始めた。
 「企業の施工能力」評価のうち、同種工事の施工実績については、従来よりも自治体発注工事の実績を高く評価するよう見直した。例えば、同種工事の施工実績は、@中部地方整備局A国土交通省(中部地整以外)・他省庁・公団などB地方公共団体などC民間―の順序で評価しているが、地方公共団体が発注した水深12b以上の係留施設、泊地、航路の工事については「国土交通省(中部地整以外)・他省庁・公団など」の実績と同等に評価する。また、営繕工事については、発注機関による評価の差を設けず、実績の有無だけで評価することにした。
 「技術者の能力」評価では、同種工事の施工実績について、評価を細分化。これまでは、従事した役職によって@監理(主任)技術者A現場代理人B担当技術者―の順序で3段階に分けて評価していたが、今回の見直しでは、現場代理人についての評価を2つに分割。同種工事での監理技術者経験がある場合を高く評価し、経験がない場合を1つ低く評価することにした。
 一方、標準型総合評価の技術提案については評価基準をより明確化。「信頼性・創意工夫・新技術活用」の項目のうち、「効果の裏付け」については▽国土技術開発賞を受賞した技術▽NETIS活用効果評価で「従来技術より優位性あり」とされた技術▽第三者機関により優位性を評価された技術―などと明記した。新技術活用の取り組みでは、@港湾関連民間技術、国土技術開発賞受賞技術、NETIS登録技術などA第三者機関により新技術活用に相当すると認められた技術―を活用する場合に加点するとした。また「有効な工夫の有無」の判断基準も、現場条件への適合性を高める工夫がみられるもの、過去の実績を踏まえた有効な改善がみられるもの―などと表記した。
 技術資料については、負担軽減の観点から省略したり、一部を廃止。具体的には、中部地整との災害協定書など、中部地整からの表彰状・感謝状などは写しの添付を不要とした。また簡易型の施工計画書、標準型の技術提案書はA4判1ページに制限し、超過分は評価の対象としないとしている。