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建通新聞社(中部)
2011/05/17

【愛知】愛知県が簡易型総合評価で加算点自己申告制

  国土交通省中部地方整備局など国の出先機関や、東海地方4県の自治体など公共発注機関で構成する「中部ブロック発注者協議会」は16日、名古屋市内で2011年度第1回会議を開き、建設生産システムの適正化へ向けた取り組み状況を各機関が報告した。それによると、愛知県は、総合評価方式の簡易型(地域型)で、工事成績で高得点が得にくい維持管理工事などを施工する業者が不利にならないよう評価基準を改正。一般土木工事と舗装工事については、@過去3年間の各年度最上位成績の平均点A前年度の75点以上の件数―のうち、いずれか加算点が大きい方を適用することにした。また、審査・手続き期間の短縮を図るため、総合審査委員会の部会を開いて審査・確認していたものをメールで代替えしたり、地域型の一般土木工事と舗装工事では「加算点の自己申告」制を導入した。
 岐阜県は発注量の減少に伴い直近2カ年度で受注実績がない企業が増えていることから、評価対象を直近3カ年度に延長したほか、「優良工事施工者表彰歴」の評価年度も直近3カ年度から直近5カ年度へと延長。さらに地域の建設業者の受注機会確保のため、一般土木工事でのJV制度適用対象を「予定価格3億円以上」から「予定価格1億円以上」へと拡大し、県土整備部の予定価格8000万円以上の工事について予定価格の事後公表の試行を始めた。
 三重県は、すべての建設工事の一般競争入札総合評価方式について「施工体制確認型」を導入。審査の結果、要求要件が実現できない恐れがある者や追加資料を提出したい者について、評価値を補正することで、品質の確保を図る。三重県によると、10年度から低入札価格調査の「特別重点調査」(応札率が予定価格の75%以下が対象)を導入したが、落札利率は84・4%(前年度84・5%)、低入札発生率は55・8%(同52・7%)と、状況の改善が進まないため、4月から施工体制確認型を導入した。総合評価の技術提案書審査方法についても、技術力要件で求める技術提案については最大5項目とし、落札決定後、自社の技術提案の採否(加点対象としたか否か)を状況提供することとした。
 このほか静岡県は、建設産業の活性化を図るための方策について検討するため、知事の諮問機関として「建設業審議会」を2月に設置し、調査・審議を進めていくとした。