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建通新聞社(神奈川)
2011/05/19

【神奈川】神奈川県 地震対策計画を修正

 神奈川県防災会議(会長、黒岩祐治神奈川県知事)は18日に開いた会合で、神奈川県地域防災計画「地震災害対策計画」の修正案を審議し、決定した。前回修正した2005年3月以降の国や県の取り組みを計画に反映させ、「造成宅地の耐震化の推進」のためのマップの作成や、「津波避難ビルの整備や指定などの津波対策」「県立教育施設再生委整備10か年計画に基づく耐震・安全対策」を新たに計画に位置付けた。東日本大震災を受けた対応については、今後速やかに地震防災対策を見直した上で、必要に応じて計画を修正する方針。
 県災害対策計画は、国の防災行政の基本となる防災基本計画と連携し、市町村防災会議が作る「市町村地域防災計画」の指針となる。地震災害対策計画のほか、「風水害等災害対策計画」「原子力災害対策計画」で構成する。
 今回、事前対策を強化するため、津波避難ビルの整備や指定などの津波対策を位置付けた。具体的には、「地域防災計画に位置付けている津波避難計画を早期に改定し、避難場所、避難路を確保」することや、それらの誘導標識の整備促進などを記載した。さらに、避難場所が確保できない場合は「民間ビルなどの活用も視野に入れ、確保に努める」とした。
 また、建築物などの安全確保対策として、県は「市町村が行う民間木造住宅の耐震改修工事、一部屋耐震化、耐震診断の促進の各取り組み」を支援するほか、現在進めている「県立教育施設再整備10か年計画」(まなびや計画)に基づき、県立教育施設の耐震・安全対策を推進することなどを明記した。
 併せて「造成宅地の耐震化の推進」も追記。大規模盛土造成地の地震時の安全性を高めるため、造成宅地防災区域の指定または宅地造成工事規制区域内の勧告を行うに当たり、「大規模盛土造成地の変動を予測・調査し、結果の概要をマップにまとめて公表する」との内容を加えた。
 修正案は内閣総理大臣に報告し、必要に応じて助言・勧告を受けることになっている。