建通新聞社(中部)
2011/05/13
【三重】県営住宅4団地で長寿命化や高齢者向け改善
三重県県土整備部は、2011年度の県営住宅の長寿命化型改善および高齢者使用改善工事で、「桜島団地」など4団地の工事と「白塚団地」など5団地の設計を予定している。工事は下半期の入札が見込まれる。県では県営住宅の長寿命化計画(11〜20年度)に沿って、入居者の状況などを踏まえながら整備を進める。
工事の対象は、10年度事業の繰り越し分となる「千里団地」と11年度予算の「桜島団地」「和屋団地」「笹川団地」の4団地。千里、桜島、和屋の3団地は10年度に設計を完了し、笹川(長寿命化・高齢者改善)は11年度分の事業の設計と工事を行う。また11年度に設計を予定する対象は、四日市市内の「笹川」、「あこず」、津市内の「白塚」、「千里」、松阪市内の「和屋」で、今後、住居状況を踏まえて設計の実施を検討する。工事はいずれも12年度以降に行う計画。
長寿命化型改善は建物をより長く使用できるように、外壁劣化部(クラック、浮きなど)の補修、外壁、手すりの再塗装、バルコニー防水、鉄製の手すりをアルミニウム製へ交換など。高齢者仕様改善は、1991年度建設以前の住宅で、1、2階にある住戸を対象に室内の段差解消、トイレの洋式化、浴室やトイレへの手すり設置、扉レバーのハンドル化などを行う。
10年度に設計を行った3団地の設計概要は次の通り。
千里団地では、長寿命化型改善および高齢者使用改善を行う。長寿命化型改善の対象は、R1、2棟の2棟(鉄筋コンクリート造4階建て延べ各1095平方b)とR3棟(プレキャストコンクリート=PC造5階建て延べ1630平方b)の1棟。高齢者仕様改善の対象は、R2、4、5、10、12、13棟の各棟で計13戸。R3、6、15棟の各棟で計5戸、R8、11、14棟の各棟で計7戸の合計25戸。建設年度は1965年から76年に順次建設。所在地は津市河芸町千里ケ丘69。担当は前野建築設計(津市)。
桜島団地では、高齢者使用改善を行う。対象は、P4、5、7棟が各1戸、P1、3、6、8、9棟が各2戸、P2、10棟が各3戸の計19戸。構造はいずれもPC造4階建て。建設年度は81年度から84年度。所在地は鈴鹿市桜島町5ノ7ノ3。設計はエクシア(桑名市)。
和屋団地では、長寿命化型改善および高齢者使用改善を行う。長寿命化型改善の対象は、P1、2棟の2棟(PC造4階建て延べ各1090平方b)で、高齢者仕様改善の対象は、P3棟(PC造4階建て)の2戸。建設年度は79年度から80年度。所在地は松阪市和屋町319。設計は創設計(松阪市)。