建通新聞社
2011/05/13
【大阪】「現計画で早期着工を」 安威川ダム検討の場 地元市から強い要望
「現計画ですぐに着工を」。大阪府が12日に開催した第2回「安威川ダム検証に係る検討の場」で、地元市からダム本体の早期着工を求める声が相次いだ。大阪府は、「正常流量が必要」とする地元意見を17日開催の大阪府河川整備委員会(委員長・堀智晴京都大学防災研究所水資源環境研究センター教授)に示し、審議した後、国に対応方針を報告する予定だ。
「検討の場」は、国からの要請に基づき、安威川ダム(茨木市)建設への関係自治体の意見を聞く場。今回は、現状計画の不特定利水を含めた正常流量確保のダムとするか、不特定利水を確保しない流水型ダムに変更すべきかの意見を聞いた。現状計画のダムでもダム規模を縮小するか否かの判断は残る。
野村宣一茨木市長は、「ダム湖は不可欠で正常流量を確保すべき。とにかく早く進めてほしい」と要請。
森山一正摂津市長は、「東日本大震災の発生で治水の重要性が再認識されている。規模縮小の議論の時間も惜しい。すぐ工事を始めることが肝心」と語った。