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建通新聞社(神奈川)
2011/04/27

【神奈川】黒岩知事初登庁で記者会見、ソーラーバンク設立を

 神奈川県の黒岩祐治知事が25日に初登庁し、記者会見を開いた。黒岩知事は、選挙中の公約に掲げた「太陽光発電パネルを4年間で県内200万戸に設置する」とした施策について、普及を促進するための新会社「神奈川県ソーラーバンク」の設立を、「5月半ばに招集する県議会に提案したい」との考えを示した。また、同じく選挙期間中に表明していた、電力(冷房)需要が増加する夏までに5〜15万戸を設置する、としていた目標についても「決してあきらめない。全力投球でやっていく」と話した。
 黒岩知事のエネルギー施策の目玉が神奈川県ソーラーバンク構想。それによると、まず新たに太陽光発電システムを設置しようという人が、施工業者に施工を依頼。設置費用は、施工業者が設置者に代わり、神奈川県ソーラーバンクを通じて(信用保証)民間金融機関にローン申請して賄う。各戸のソーラーパネルにで発電した電気は電力会社に買い取ってもらう。その収入は、ソーラーバンクを通じて民間金融機関への返済に充てられる。設置者は設置費用を負担せずにシステムを導入できる仕組み。ローン返済後、売電による収入は設置者のものとなる。
 実現性について黒岩知事は、「これは神奈川県だけで済む話ではなく、国を巻き込むことが必要だ」とした上で、「自宅で使用した後に余った『余剰電力』ではなく、自家消費の分も含めた『全量発電』を買い取る制度を実現してほしい」と述べた。
 さらに、新しい試みを進める上では「障害や危惧(きぐ)することは山ほどある。抵抗する勢力も出てくるだろう。だが、電力不足が常態化することが目に見えている時に、今まで通りの規制を続けることにどれだけ利があるのか。”神奈川県総力戦”で、鉄の意志でやりぬく」との考えを強調した。