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北海道建設新聞社
2011/04/22

【北海道】札幌信金がパルコ新館を近く取得、建て替え計画新局面へ 

 札幌信用金庫が、3月末に閉店した札幌パルコ新館の建物と土地を28日付で取得する。札幌信金は、本店が入るビルと新館部分、地場不動産会社の北宝商会が所有するビルを含めた一体的な建て替えを計画。所有権移転で、計画が新たな局面を迎えるとの認識を示している。新館だったスペースは建て替え着手までの間、顧客相談のための窓口を置くなどして有効活用する。
 札幌市中央区南2条西3丁目で営業してきたパルコ新館は、3月30日に閉店した。入居していたテナントは近くにあるパルコ本館や、ファッションビルとしての機能を強めた池内の商業施設に移転。新館の建物と土地を所有するパルコは、札幌信金への引き渡しに向け、商品展示に使っていた器具や道具の撤去作業を進めている。
 札幌信金は、本店が入るビルをパルコ、北宝商会と共同で所有している。ビルの総延べ床面積は1万3010m²で、敷地面積は1670m²。札幌信金は2010年5月、築40年が過ぎて老朽化が著しいビルの建て替えを視野に、パルコが所有する延べ3770m²部分の建物と土地を取得する方針を決定。パルコと取得契約を結び、新館の営業終了後に引き渡しを受けることにした。
 今回の取得により、今後の建て替えに向けた検討からはパルコが外れ、札幌信金と北宝商会の2者で進めることになる。札幌信金は12月に創立90周年を迎えるため、この時期までに建て替えの青写真を示したい意向。北宝商会も徐々に検討を本格化させる考えだ。
 建て替えを開始するまでの間、札幌信金は新館だったスペースを有効活用する。新館は札幌のメーンストリートである駅前通に面しているため、空き状態のまま放置しておくことは、地区の魅力を下げてしまうとの判断からだ。
 担当の総合経営推進部では「金融機関なのでテナント貸しはできないが、地区のにぎわいを高めるにはどのような活用が望ましいか、検討している。顧客相談窓口の設置など、業務を補完する機能を持たせたい」と説明。当面は空き状態が続くが、可能な限り早急に用途を決めて公表するとしている。