建通新聞社(神奈川)
2011/04/20
【神奈川】神奈川県 相模川ほか流域下水道施設5カ年整備
神奈川県県土整備局は、相模川・酒匂川流域の下水道施設の今後5年間の整備・改築計画をまとめた。各流域処理場のポンプ施設や焼却炉などの施設整備のほか、今後の施設計画の見直し検討を含め、大きく30の事業で構成する。全体の事業費は303億7000万円。いずれも11年度から工事、調査に入る。このほか、2011年度に工事に着手する「箱根小田原幹線」と12年以降に調査・設計、工事を予定している「寒川平塚幹線」の二つの関連事業を計画に盛り込んだ。
10年度に国が創設した社会資本整備総合交付金を充てて取り組む、相模川(左岸・右岸処理場)と酒匂川(左岸・右岸処理場)の各流域下水道事業の整備計画を策定した。
まず、処理場関係では酒匂川流域下水道・左岸処理場「水処理施設第3系列」を増設し、現在の19系列から20系列に増やす。一日の処理水量は4万3000立方b。
これまで未着手だった各流域下水道処理場の改築・更新については、5年間で19施設すべての整備を完了させる。
新設幹線は、小田原市内の「箱根小田原幹線」(延長2`)と平塚市・寒川町内の「寒川平塚幹線」(延長1・5`)の2幹線を整備する。15年度までの5年間で、両幹線の整備率を0%から19%に引き上げる。
施設計画の見直しについては、相模川流域下水道と酒匂川流域下水道いずれも、10年度に全体計画を見直した。11年度はその成果を踏まえて、具体的な事業実施に向けた調査を別途委託して進める。相模川流域下水道全体計画の見直し調査をパシフィックコンサルタンツ(東京都多摩市)、同じく酒匂川流域下水道全体計画の見直し調査を日本水工設計(東京都中央区)が担当した。
このほか、13年度に二つの流域下水道でそれぞれ「長寿命化調査・計画」を策定する。相模川流域右岸処理場では、効果促進事業として、基幹事業のブロアー設備(省エネ型)の改築更新に併せ、12年度から14年度にかけて太陽光発電設備の新設を予定している。