日刊建設工業新聞
2011/04/20
【鳥取】測量等業務総合評価入札11年度の実施要領固める/県土整備部
県土整備部は19日、2011年度に適用する「測量等業務簡便型総合評価入札」の実施要領を固めた。10年度の要領を一部改正し、入札参加要件をA級全体に緩和して年間を通じて施行する。また、適用件数は全体業務量の3分の1程度にとどめ、事実上の試行を継続する。
同部の総合評価入札は08年度から試行を続けており、予定価格500万円以上の県内向け「土木関係建設コンサルタント(設計業務)」の一部に適用している。
10年度の試行では入札参加要件を「A級かつ全技術者数20人以上」としていたが、11年度は保有する技術者数にかかわらず、A級のみに緩和して実施する。これに伴って、A級の全技術者数20人未満とB級の一部を参加対象としていた小規模業者対策「セーフティーネット」は廃止する。
従来の評価方法や評価項目に変更点はなく、単独のほか共同企業体(JV)の入札参加も認める。
ただ、手持ち業務件数(受注減点)は、調達公告日までに業務完了通知書の提出がない業務を対象とするほか、11年度からは落札決定を保留中の業務は手持ちに「含めない」ことに見直した。
同日の複数案件の開札は極力避けるが、複数を開札する場合は各県土整備局で「東部と日野」、「八頭と西部」などと離れた地域ごとにくくった上で、入札日を振り分けて入札する。
現在、各県土局を通じて適用業務の選定を進めており、早ければ5月下旬から実際の運用がスタートする見通し。
また、総合評価について同部は「JVのあり方や評価方法の見直しを引き続き検討したい」(県土総務課)と説明。11年度の試行状況をにらみながら、課題に挙がっているJVの是非をはじめ、新たな評価項目の追加など抜本的な改正を検討することにしている。