建通新聞社
2011/04/18
【大阪】大阪府都市整備部 安威川ダム転流工を6月までに発注
大阪府都市整備部は、安威川ダム建設事務所所管工事を2011年度の発注予定に追加公表した。先送りとなっている転流工工事を6月までに発注するとしている。
転流工は、ダム本体の建設に際して川の流れを変えて、本体施工を可能にする工事。ダムサイトの左岸側の山腹をトンネルで掘削する。トンネル延長は548m、仮設進入路工などを含む。工期は23カ月程度。2010年度に発注を見込んでいたが、河川整備委員会の審議がずれ込み11年度以降に先送りした。11年度当初も、審議の進展が不透明なため、年度当初の発注予定への盛り込みを断念した経緯がある。
今回、発注予定工事として追加したのは、3月末の河川整備委員会で治水対策としてのダム建設の妥当性が認められたため。しかし、「今後、ダムのスペックや環境問題を審議し、トータルとしての意見をまとめるまで新たな段階(転流工の着手)に進まない」とされており、委員会の意見取りまとめが遅れれば、転流工の発注時期も延期されることとなる。「第1四半期発注」は、最短のスケジュールといえそうだ。
発注予定として追加された工事は全体で11件。このうち、左岸道路築造工事は、3件を第1四半期に発注。場所は茨木市車作、安威、生保。延長は200〜400m。補強土壁工、擁壁工、道路築造工、橋梁下部工、工事用道路工などを行う。工期は8〜16カ月。また、左岸道路上部工事(1、2、11号橋)は、第3四半期に発注。工期16カ月で、PCプレテンT桁橋とPC中空床板橋の上部工を行う。