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建通新聞社(神奈川)
2011/04/13

【神奈川】横浜市 「緊急支援特別」など三つの制度を新設

 横浜市は、市内の中小企業の資金繰りを支援するため2011年度、「経営安定資金(緊急支援特別)」「震災対策特別資金」「創業ベンチャー促進資金(女性企業家支援」の三つの融資制度を新設した。建設業に特定して、資金援助を行ってきた「経営安定資金(地域産業雇用支援特別)」の取扱期限を1年延長し、11年度末まで申し込みを受け付ける。横浜市では、これらを含めた資金繰り支援策として、11年度予算に総額2000億円を計上しており、このうち3〜4割を建設業が利用すると見られている。
 「経営安定資金(緊急支援特別)」の対象は、最近3カ月か6カ月の純売上高が減少しているか、業況の悪化している業種として国が定める中小企業や協同組合。融資限度3000万円、融資利率1・5l以内で、3年以内の融資が受けられる。さらに、保証料を市が0・4l助成する。
 「震災対策特別資金」は、東日本大震災の影響で、売上の落ち込みが特に大きい中小企業や協同組合に対し、運転資金や設備資金を支援する。融資限度3000万円、融資利率1・5l以内で、5年以内の融資が受けられる。保証料は市が全額負担する。
 「創業ベンチャー促進資金(女性企業家支援」は、これから創業するか、創業5年未満の女性企業家が対象で、2000万円以内の融資が受けられる。融資利率は2・1l以内。融資期間は運転資金が5年以内、設備資金が7年以内。保証料は市が総額の4分の3を助成する。
 建設業の支援を目的に04年に制度化した「経営安定資金(地域産業雇用支援特別)」は、11年度末まで期限を延長する。企業は8000万円以内、協同組合は1億円以内の融資を受けられ、09年度は120億円(518件)、08年度は190億円(851件)の融資実績がある。融資利率は1・4l以内、保証料率は0・45〜1・9l。
 また、建設業も利用でき、融資額が最も多い「セーフティネット特別」(全産業の10年度実績740億円)、「緊急借換支援資金」(同610億円)も引き続き実施する。
 「セーフティネット特別」は上限2億8000万円(融資利率1・9l以内)、「緊急借換支援資金」は上限8000万円(利率1・8l以内)の融資がそれぞれ受けられる。