静岡県は、知事部局・教育委員会・公安委員会(警察本部)が所管する職員住宅484棟3809戸を対象に「職員住宅管理計画」を策定する。すでに各部局がまとめている計画の原案を県議会6月定例会に報告した上で、2018年度末(平成30年度末)を計画期間とする管理計画を確定。適切に維持しながら引き続き活用する住宅と、機能を集約して利用を中止する住宅を明確にし、未利用の住宅の売却も視野に今後の対応を検討する。
県行財政改革大綱に基づく取り組みの一環。県の職員住宅は、静岡市内を中心に県内各地に配置しており、その数は知事部局が所管する50棟754戸と教育委員会所管の223棟1143戸、公安委員会所管の211棟1912戸を合わせた計484棟3809戸。入居率は知事部局の住宅が約77%、教育委員会が約74%、公安委員会が約83%となっている。しかし、建物の多くが老朽化し、設備や間取りが現在のニーズに対応できていないものが少なくない。空室が続けば、土地の有効利用やまちの景観、防犯上の課題が出てくる。
そこで、建物の立地場所や建設年度、利用状況などを踏まえ、すべての部局が所管する職員住宅の管理計画を策定。今後も利用していく住宅で「県有建築物の保全支援システム」に基づく計画的な修繕を実施する一方、老朽化して利用率が低迷している建物を中心に利用を中止し、順次、解体・処分していく。
利用する住宅については、建物の現状を踏まえてそれぞれ修繕計画を策定する。跡地については、まず県による利用、次に地元自治体による利用を検討し、利活用の意向がないものを売却する。
建通新聞社 静岡支社