建通新聞社(神奈川)
2011/04/12
【神奈川】神奈川県 工事系委託業務の総合評価で新運用指針
神奈川県県土整備局は、工事系委託業務に用いる「総合評価方式の試行に関する運用ガイドライン」を新たに策定した。落札者の決定方法や評価項目などを定めたもので、2010年度に試行した2案件の結果を踏まえてまとめた。11年度も引き続きガイドラインに基づいて試行する。現在、対象となる案件を精査しており、近く公表する。
総合評価方式のタイプは、適用する業務の特性や難易度に応じて、参加者に業務実施方針などを求める「簡易型」と、それらを求めない「特別簡易型」の二つのタイプを設定した。
簡易型は、高度な知識や構想力や専門的な技術力、経験が必要な業務に適用。業務実施手順、地域特性の把握状況、業務計画の的確性、工程計画の妥当性を評価する。また、企業の技術的能力として、同種業務実績と地域精通度、業務成績、ISО9001の認証取得を併せて評価する。
特別簡易型は、業務実施に当たって工夫の余地が少なく、参加者に業務実施方針を求めないケースに適用。企業の技術的能力を、同種業務実績、地域精通度、業務成績、ISО90001の認証取得の四つで評価する。
このほか、両タイプとも配置予定技術者の取得資格や同種業務実績、業務成績、手持ち業務数の状況を加点の判断材料とする。
落札候補者となるのは、「標準点」(100点)と、技術力などの評価に基づく「加算点」(簡易型最高17点・特別簡易型最高12点)の合計である「技術評価点」を、入札価格で割って算出した「評価値」が最も高い参加者。入札価格が有効な範囲内であることなど、その後の審査を経て、正式に落札者を決める。