建通新聞社
2011/04/06
【大阪】松原市内の国道302号沿道 緑視率で容積・建ぺい率緩和へ 全国初
大阪府は、松原市内の国道302号沿道で、「緑視率」などを要件にした容積率・建ぺい率の緩和措置を開始する。「緑視率」を要件とした都市計画による緑化誘導は全国で初めて。4月27日に公聴会を開き、5月ごろから都市計画案を縦覧。7月の都市計画審議会に諮る。その後、松原市議会で地区計画関連条例が承認されれば、今秋に告示し、制度を施行する予定。
府の新規施策である「みどりの風促進区域」として、3月に12区域が指定された。指定区域内では、@公共事業の重点化A周辺民有地の都市計画手法による緑化誘導B周辺民有地の誘導施策としての府民・企業などとの協働−が集中的に実施される。
国道302号沿道での都市計画は、みどりの風促進区域での緑化誘導の第1号となる。促進区域の指定は、阪神高速松原線〜大阪中央環状線までの約3.7qで、沿道の両側100m。これに拠点地区の指定が加わっている。
今回都市計画決定するのは、阪神高速松原線から南へ約2.8q(松原市新堂〜三宅西)。沿道の両側25mの範囲を対象とする。地区計画により、一定の要件を満たせば、「容積率緩和」か「建ぺい率緩和」の措置が受けられる。
「容積率緩和」の要件は、@建ぺい率60%以下A敷地面積300u以上B緑視率25%以上C緑化率20%以上D道路境界建物を3m以上後退E接路長さ15m以上F建物の高さ20m(拠点地区は31m)以下G準耐火建築物以上(拠点地区は耐火建築物)。「建ぺい率緩和」の要件は、@敷地面積300u未満A緑視率25%以上B緑化率5%以上−など。
緩和により、容積率は100%、建ぺい率は20%上乗せされる。
「緑視率」は、敷地の道路側立面に対する緑の立面積の割合。目に映る緑の多さを評価する。規制緩和の基準としては、今回が全国で初めての採用となる。