静岡県教育委員会は、引佐高校、気賀高校、三ケ日高校の3校を再編整備する「仮称・引佐地区新構想高校」について、2011年度当初予算に設計費や測量費など1億9500万円を計上した。既存校舎の改修・利活用が整備の中心となる見込みだが、11〜12年度の2カ年で設計を進め、整備計画の詳細をまとめる。順調なら13年度にも本体着工する予定。
引佐高校(浜松市北区引佐町金指1428)、気賀高校(浜松市北区細江町広岡1)、三ケ日高校(浜松市北区三ヶ日町釣78ノ1)の再編計画は、県教委が策定した「県立高第2次長期計画」に基づくもの。引佐高校の現在地に新高校を設置する。
新構想高校の規模は、1学年8学級を確保。学科構成は普通科に加え、農業・商業・工業の各科を集約させた「産業技術科」を設ける計画だ。
現時点では、整備計画の詳細は未定であり、11年度にも委託予定の基本設計で概略を固める意向でいる。
県教委では新高校の施設整備について、耐震性に問題を抱える校舎や施設を除き、基本的には既存校舎を改修した上で、活用する方針を示している。ただ、普通教室棟は改築する方向で検討を進める。
基本設計と実施設計の委託に当たっては、分割・一括の両面で検討する。11、12年度の2カ年で設計を完了させ、施設の校舎の詳細規模や配置計画を固める。
順調なら13年度から2カ年で建築本体工事を進め、15年4月の開校を目指す。
県立高校の第二次長期計画では、2015年までを計画期間に設定。新構想高校の再編整備計画に加え、今後1学年4学級以下になるような学校では、募集停止や分校化なども検討する。
引佐地区新構想高校の他にも、「大井川高校・吉田高校」「二俣高校・天竜林業高校」の3地区で新構想高校の整備を検討している。県教委では少子化に伴い、15年までに現在の高校数である94校を再編し、87校にする計画だ。
建通新聞社 静岡支社