建通新聞社四国
2011/04/05
【高知】総合評価要領を改正 県
高知県は、2011年度の建設工事における総合評価方式の改正と建設コンサルタント業務における総合評価方式の試行について明らかにした。建設工事では、企業の評価に「直近の成績評定の最低点」を新規に追加するなどの評価項目の追加と削除、評価基準の変更など、評価内容の担保に関する変更、事務手続きの変更の5項目。建設コンサルタントは試行の概要と簡易型の概要、評価項目。
【建設工事における総合評価方式の改正の概要】
▽評価項目の新規追加─直近の成績評定の最低点を企業評価における「技術力評価(必須項目)」に追加する。高い点数だけでなく、低い点数も評価するための全工事における必須項目。発注工事の同一業種に限らず、全業種での成績評定を対象として、前年度に65点未満の成績評定があれば減点する
▽評価項目の削除─災害協力の有無と道路維持委託業務の受注実績の有無を企業評価における「地域性・社会性評価(選択項目)」から削除する。企業努力ではどうしようもない項目であるなどの意見を反映し、評価の公平性を確保すめために削除する
▽評価項目の評価基準の変更など─@同種・類似工事の成績評定は、評価対象を05年度以降を06年度以降とする。成績評定が少ない案件においては、評価を適正に行うため、評価対象を03年度以降することができるようにするA優良工事表彰の有無では、他機関表彰のうち国土交通省表彰は局長表彰および事務所長表彰であって、その中の表彰種別を問わず評価の対象とするBISOのマネジメントシステム審査登録などの有無では、エコアクション21を評価対象に追加するC地域ボランティアの有無では、土木事務所および所管事務所の案件においては、所管区域外での実績は評価しないことができることを明記D継続学習制度(CPD)への取組では、土木学会のCPDを評価対象に追加する。専門工事については、工事の特性に応じ工事にあったCPD制度を追加できるようにする。評価対象の日本建築士会連合会については、推奨単位の変更に伴い、10年度以降の実績単位数の取扱方法を変更した(推奨単位250単位/年は変更無しだが、10年度以降の実績は12単位を50単位に換算する)
▽評価内容の担保に関する変更─舗装工施工体制では、自社で施工すると申請して加算点を与えられたにも関わらず、自社施工を達成しなかった場合は、ペナルティとして工事成績評定の減点措置(マイナス8点)を行う
▽事務手続きの変更─申請者の事務負担の低減のため、事後審査方式においては、入札参加資格および総合評価に関する挙証資料は、開札後、落札候補者のみに提出を求めることに変更する
【建設コンサルタントにおける総合評価方式の試行の概要】
▽試行の概要─請負対象金額1000万円以上の土木設計業務の中から選定した案件を対象とする。最低制限価格制度により簡易型で実施する。事務所契約案件で試行する場合も、入札は建設管理課が実施する
▽簡易型の概要─企業評価+技術者評価+提案評価(簡易な業務計画)。配点は標準点100点、加算点20点(企業評価5点、技術者評価5点、提案評価10点)。入札価格が予定価格と最低制限価格の範囲内にあるもののうち、評価値の最も高いものを落札者とする。なお、評価値の算出は徐算方式による。評価値=(標準点+加算点)÷入札価格。