北海道建設新聞社
2011/03/31
【北海道】道が大型工事の入札参加条件で客観点基準新設−従来基準改正も
道建設部は30日、予定価格が23億円(現行)以上でWTO政府調達協定の対象となる大型工事、特定共同体(JV)の結成を認める3億円以上の工事で、格付け等級のほかに入札参加条件とする客観的要素の評定数値(客観点)の基準を改正した。今回新たに5億円以上の制限付き一般競争の基準を設け、一般土木の単体参加者やJV代表者は1100点以上、代表以外のJV構成員は1000点以上を参加条件とした。このほか一般土木は、7000万円以上3億円未満のA等級対象工事で技術的難易度が比較的高い入札にも、参加条件として設定できる客観点基準を新設した。
2011・12年度の入札参加資格審査に合わせ、工事規模に応じて設定する客観点の基準も改正した。建設部では一般土木、鋼橋上部、建築、電気、管の5工種で客観点基準を設けている。10年度までは、WTO対象の条件付き一般競争と、3億円以上の制限付き一般競争の2つの客観点基準を運用していた。
今回は制限付き一般競争で、道外業者が参加できる5億円以上の工事と、道内業者のみの参加となる3億円以上5億円未満で客観点基準を区分した。また、5億円以上の工事は、国のWTO工事と同様にJV代表者や単体に求める基準点と、代表以外のJV構成員の基準点を別に設けた。
このほか一般土木では、7000万円以上3億円未満の工事も難易度によって、客観点の参加条件化を可能にする。具体的には、工事技術的難易度評価が「V以上」の工事で、7000万円以上1億円未満は客観点「950点以上」、1億円以上2億5000万円未満は同「965点以上」、2億5000万円以上3億円未満は同「1025点以上」を参加条件に設定できる。
この基準の運用は、各発注機関の判断で、難易度がU以下に客観点基準を適用することも可能な一方、V以上の場合でも条件から外すこともできる。また、各建設管理部ごとに基準とする客観点を引き上げられる。