建通新聞社四国
2011/03/22
【愛媛】新年度に掘削開始 千丈トンネル建設
愛媛県は、地域高規格道路大洲・八幡浜自動車道整備事業を進めており、八幡浜道路の(仮称)千丈トンネル建設について、2011年度からNATM工法で掘削を開始する考え。12月議会の承認案件として、工事発注の準備を進めていく。
千丈トンネル建設の工事延長は1825bで、うちトンネルは1809b。幅員は6b(全幅9b)で、内空断面積は62・3平方b。工期は11年12月〜15年9月を予定。測量設計はエイト日本技術開発(松山市)が担当。
大洲・八幡浜自動車道は、四国横断自動車道と八幡浜港、三崎港を連絡し、効率的な交通体系を形成するとともに、八幡浜・大洲地方生活圏の活性化を支援する重要な路線。1994年度に大洲市北只から八幡浜市保内町喜木間が「計画路線」に指定された。96年度に八幡浜市大平から同市喜木間の2・3`が「整備区間」に指定されたことから、県では97年度から「国道197号名坂道路」として事業化している。05年3月には八幡浜市郷から同市大平間の3・8`が「整備区間」に指定され、05年度から「国道197号八幡浜道路」として事業化している。残る大洲市北只から八幡浜市郷間の約8`は、04年3月に「調査区間」に指定され、現在は「当面現道を利用する区間」としているが、今後将来の交通量に応じて事業着手の前提となる「整備区間」への昇格を検討している。
大洲・八幡浜自動車道整備事業としては、当初予算に事業費8億6000万円を計上。八幡浜道路の千丈トンネル建設のほか、道路改良工も推進し、名坂道路では八幡浜ICの改良を実施する。
八幡浜道路の主な構造物は千丈トンネルのほか、▽千丈川橋(プレテンション方式PC単純中空床版橋、延長18・5b)▽郷高架橋(PC3径間連続ラーメン箱桁橋、延長220b)▽入寺高架橋(ポストテンション方式PC単純中空床版橋、延長25b)▽松柏トンネル(延長1090b)▽愛宕高架橋(ポストテンション方式PC2径間連結コンポ橋とポストテンション方式PC2径間連結バルブT桁橋、延長139・7b)▽本線橋(バイプレストレッシング方式PC単純I桁橋、延長39・4b)などがある(いずれも仮称)。上部工や下部工が進められているが、松柏トンネル建設については、千丈トンネル完成後の着手となる。