建通新聞社四国
2011/03/22
【高知】県土木部が入札契約制度改正
高知県土木部は、2011年度の入札契約制度の改正について発表した。4月1日からの改正点は、建設工事請負契約書改正等、電子入札に関する取扱いの見直し、総合評価方式の改正について、その他─の4項目となっている。
【建設工事請負契約書改正等】
〈建設工事請負契約書改正の主な内容〉
▽略称表記─甲・乙の略称表記を改め、甲を発注者、乙を受注者と表記
▽現場代理人の常駐緩和─現場代理人が工事現場に常駐しなくとも、円滑な工事の遂行が可能な場合もあることから、発注者との連絡体制が確保されるなど一定の要件のもとに、現場代理人の工事現場における常駐を要しないこととすることができる規定を新設
▽発注者の費用負担─受発注者間の対等性を確保する観点から、工期延長に伴う増加費用の負担について、発注者に帰責事由がある場合には発注者が費用を負担する旨明確化
▽独占禁止法違反などの場合の賠償金割合増─全国知事会の都道府県の公共調達改革に関する指針を踏まえ、談合などの不正行為をした者に対する賠償金の額を契約額の20%にする
〈現場代理人の兼務に関する取扱いの変更〉
▽現在は、請負対象金額2500万円未満の災害復旧工事(緊急発注工事含む)を複数受注した場合、施工中の工事と直接関連する別の工事を随意契約により受注した場合、施工中の工事に隣接し、かつ関連性のある別の工事を受注した場合となっているが、さらに、請負対象金額250万円未満の工事であって、すべての工事間を概ね30分以内で移動できるものを複数受注した場合を追加する
【電子入札に関する取扱いの見直し】
▽入札参加業者の利便性に配慮し、入札書提出時間を「午前9時から午後5時まで」を「午後8時まで」に延長し、閲覧用指名通知書の統一化、入札情報システムでの速やかな閲覧図書公開など
【総合評価方式の改正について】
▽提出書類についての変更─電子入札による一般競争入札において、すべての入札参加者に入札前に提出を求めている申請書および検証資料など添付書類のうち、詳細な検証資料については、落札候補者についてのみ、事後に提出を求めることとする。また、資料の形式的な不備については、追加提出などを認めることとする
▽その他、評価項目の見直し─@前年度における65点未満の成績評定をマイナス評価AISO9000、14000シリーズに加え、エコアクション21も評価B舗装工の自社施工について評価を受けた工事について、自社施工をしなかった場合は成績評定を8点減点C災害協力の有無、道路維持委託業務受注実績の有無を評価項目から削除D技術者評価の継続学習制度(CPD)の評価に土木学会のCPDを追加
【その他】
▽入札公告の簡素化─入札公告文について、定型部分と個別案件部分を区分けし、個別案件部分のみを案件にあわせて修正することで、よりわかりやすいものとする