京都市中京区の市役所本庁舎で16日、平成22年度京都市美観風致審議会第5回景観専門小委員会(河邉聡委員長)が開かれ、宗教法人本門佛立宗(代表役員小山日誠氏、京都市上京区御前通一条上る東竪町110)が計画する「(仮称)第一佛立会館新築計画」の軒庇設置基準の緩和措置について検討した結果、▽景観への配慮▽植栽管理の徹底―の意見を附帯し、意見書付で了承した。
新築計画によると、既存の寺務棟(RC造4階建、延2537・31u)を解体後、同地の敷地2843・54u内を対象に、新たに寺務棟及び管理・僧坊棟などを建設するもの。
建築内容は▽新寺務棟=RC造地下1階地上3階(一部4階)建、延2970・64u(建築面積834・32u)▽新管理・僧坊棟=RC造2階建、延378・00u(建築面積189・00u)▽ゴミ棟=13・50u▽駐輪場=15・40u(15台)―の4棟を予定している。
委員会の審議では、旧市街地型美観地区の軒庇の設置基準緩和について、「軒庇の緩和を求めているにも関わらず、対応策が充分でない」と指摘したうえで、「イメージパースにある限りでは、壁面が景観と調和していないことを危惧する」として、対応策を求めたほか、「現況写真には神木として大木が祭ってあるうえ、新築計画では除却されることになっている。植栽管理の徹底を求める」など意見があがっていた。
なお、同計画における解体・設計・施工は清水建設(京都営業所/京都市中京区・075−212−0520)が担当。委員会からの了承を受け、同法人では施工スケジュールとして、4月下旬頃から解体工事に着手し、7月から新築工事に取り掛かる模様。完成は24年4月末頃を見込む。