甲斐市は新年度から市営冷間団地(甲斐市西八幡1590)の再開発計画の策定に着手する。既存住宅に代え集合住宅を建設する計画案を入居者に説明し具体的な計画の策定を進める。市の当初予算案には基本計画図策定費として約900万円を盛っている。
冷間住宅には木造戸建て住宅が20棟あり現在19世帯が入居。昭和42年から44年にかけて建てたもので耐震性はない。このため耐震対策を講じる必要があるが、市では「まずは入居者の意向を聞くのが先」としており、その検討材料となる基本計画図を作成する。ただ、築40年以上経つ既存施設に耐震補強することは市としても考えていないため、入居者と話し合いタイミングを見て新施設を建てることになると見られる。
計画案には集合住宅に福祉施設としての機能を持たせることも盛り込む模様で、入居者の意向によっては施設内容が大きく変わる可能性もある。
また、保育所の統廃合について話し合う「甲斐市保育園幼稚園の将来計画協議会」では冷間住宅が集合住宅に集約された場合、敷地内に竜王南保育園(同市玉川888)を移転させることを検討しており、それについても冷間団地の動向次第だ。
市内には冷間団地含め13の市営団地があるがそのほとんどが耐震性がなく、市では順次対策を実施していく方針。市担当者は「検討するための基本的な案を入居者に提示し出た意見を基に慎重に計画を立てていきたい」と話している。
提供:山梨建設新聞