土浦市(中川清市長)は、2011年度(平成23年度)当初予算案を発表した。主なものでは、土浦駅前北地区市街地再開発事業として、図書館を核とした施設棟整備の3カ年継続費に52億4998万3000円を、駅前東崎線整備の2カ年継続費に6543万円を設定。また再開発関連事業関連として、土浦駅西口ペデストリアンデッキ整備事業の2カ年継続費に5億1723万3000円を盛り込んだ。このほか新年度は、合併特例債活用に位置づけしたすべての事業を積極的に推進。常名運動公園整備事業や新治運動公園整備事業、市営斎場整備事業、新庁舎整備事業、消防庁舎整備事業、新治地区公民館建設事業などに予算を計上した。
一般会計の予算額は前年度比7・4%増の500億1000万円で、このうち普通建設事業費は駅前再開発事業や合併特例債事業の推進により前年度当初比34・9%増の65億870万6000円となった。
土浦駅前北地区市街地再開発事業では、図書館を核とした施設棟の建設と都市計画道路駅前東崎線拡幅整備にそれぞれ継続費を設定。施設棟整備は3カ年継続費に総額52億4998万3000円を、駅前東崎線拡幅整備事業では2カ年の継続費に6543万円を設定した。
図書館を核とした施設棟は、S造6階建て、延べ床面積約1万6700uで計画。1階と2階に駐車場(121台)と駐輪場142台(うち原付13台)を配し、3階に情報センター(470u)、美術品展示室(680u)、中央出張所(100u)。4階と5階に図書館(5600u)を整備する。
順調に進めば、ことし7月に建設工事に着手したい考え。
駅前東崎線拡幅整備事業は、延長190m、幅員14m(車道9m、歩道2・5m×両側)で整備するほか、電線共同溝の整備により無電柱化を進める。新年度は西側歩道の整備に着手する。
土浦駅西口ペデストリアンデッキ整備事業は、再開整備発事業による施設棟と既存ペデストリアンデッキを連結することで、動線を確保するとともに、車両と歩行者を分離することで、利用者の安全性、利便性向上を図る。
整備するペデストリアンデッキは延長100m、幅員3・5mで、2カ年の継続費に5億1723万3000円を計上した。新年度は、基礎工、下部工、桁制作工などを進めていく。
土浦小学校校舎および屋内運動場改築事業では、現在、渇。須賀満夫建築設計事務所(水戸市南町)で基本設計の策定を進めており、新年度は実施設計の策定を進める。
予算案には委託費として1億1450万円を盛り込んだ。順調に進めば、12年度以降に改築工事を実施したい考え。
このほか新年度は、合併特例債活用に位置づけしたすべての事業をを積極的に推進していく。
このうち新庁舎整備事業では、基本構想の策定に着手するほか、建設基金5億円を積み立てる。
市営斎場整備事業は、老朽化した市営斎場を建て替え、新治地区を含めた利用者の利便性向上を図るもの。本年度に策定した基本計画を踏まえ、用地を検討するとともに、都市計画変更手続きに必要な書類作成や測量などを進める。
常名運動公園整備事業関係では、公園整備事業で予備設計(1300万円)に着手するほか、同公園へのアクセス道路となる常名虫掛線街路事業で、用地買収と道路改良工事(延長350m)を実施する。
新規事業としては、新治運動公園(野球場広場)整備事業の実施設計(1764万円)や、消防本部庁舎の新設にかかわる基本計画策定や建設用地検討に着手する。
また新治地区公民館の老朽化が著しいことから、建て替えを行う。新年度は基本・実施設計の策定を行い、12年度の工事着手を見込む。
道路新設事業では、虫掛66号線や新治南314号線整備など道整備交付金を活用する事業に総額1億8000万円、そのほかの新設改良に1億5000万円を計上した。
合併特例債事業以外では、03年度から事業を進めている木田余神立線で、延長800mにおける道路改良舗装工事と橋梁上部工事に総額2億6885万9000円を盛り込んだ。
このほか川口運動公園整備事業における電光表示方式スコアボード導入(2億1000万円)や、消防署関係で神立消防署の改修、荒川沖消防署改修設計などを進めていく。
一方、特別会計では、下水道事業が53億1750万円と前年度比6・3%の増。
このうち公共下水道(汚水)整備に4億4343万円、公共下水道雨水排水路整備に3億7178万円、特定環境保全公共下水道整備に1億700万円を盛り込んだ。
提供:日本工業経済新聞