建通新聞社四国
2011/03/01
【愛媛】設計など新年度着手 新繊維産業技術C
愛媛県は、今治新都市内に新繊維産業技術センター建設を計画、2011年度に基本設計や実施設計、地質調査などに着手する。当初予算案には事業費7288万円を計上、財政難で一時凍結していた繊維産業振興の拠点づくりがいよいよ動き出すもようだ。
学識経験者や繊維・デザイン業界の関係者ら12人で構成する「新繊維産業技術センター整備検討委員会」は全3回の会合で基本構想をとりまとめた。1月20日に中村時広愛媛県知事へ答申、当初予算案に反映された。
建設地は今治新都市第1地区のクリエイティブヒルズ(産業・産業支援施設用地)内。用地1万3845平方b(平地部分9258平方b)はすでに取得済み。
基本構想によると、新センターの施設は鉄筋コンクリート造3階建ての本館と、鉄骨造平屋の工房で構成。延べ床面積は併せて約4300平方bを見込んでおり、現施設の約2倍の規模となる。本館には、化学試験室(顕微鏡室、機器分析室など)、恒温恒湿室(物性試験室、機器分析室)、環境試験室、微生物検査室、デザイン室、ものづくり工房(開放試験室含む)、共同研究室、レファレンス室、レファレンスストックルーム、研修室、展示コーナー(エントランス)、ロビー、事務室などを配置。工房には、織工房(機械・縫製実験作業室)、染工房(染色実験作業室)、染織室(機織・縫製、染色研究室)、測定実験室、染料倉庫、糸倉庫、工具室、製品倉庫(試作品保管庫)などの配置を予定している。順調ならば12年度に着工し、14年度の開設を目指す。
また、老朽化や狭隘化が進む現在の繊維産業技術センター(今治市東村南2丁目)の跡地利用は、今後方針を検討する。本館(鉄筋コンクリート造2階建て延べ800平方b)や染色研究棟(鉄骨造平屋620平方b)、機織研究棟(同660平方b)、開放試験室(同132平方b)などで構成しており、施設全体の延べ床面積は2314平方b。1968年に建築された。